le sapin de Noël



le sapin de Noël:クリスマスツリー

もうすぐ子ども達が楽しみにしている Noël (クリスマス)、我が家にもささやかながら un sapin de Noël を飾りました。まずは une guirlande qui clignote (ピカピカするライト)と des rubans (リボン) を巻き付けて、de petites cloches (小さな鈴)、de petites boules rouges (小さな赤い玉)、des anges (天使) や un bonhomme de neige (雪だるま) などをぶらさげて、てっぺんには une grande étoile dorée (大きな金色の星)、そして最後に du coton (綿) をちぎって de la neige (雪) のようにちりばめました。今年はなかなかの出来映えと満足しつつ la guirlande の la prise (コンセント) をさしてみたら、des ampoules (電球) が une sur trois (3つに1つ) くらいしか付きません。もう10年近く使っているので、そろそろ買い替えようかとも思いましたが、今年は何と言っても「節電」。このまま節電ツリーでいくことにしました。ちなみにフランスには「節電」にあたる言葉はありませんが、日本同様 1973年の le choc pétrolier (オイルショック) の際に les économies d'énergie (エネルギーの節約=省エネ) という言葉が使われ、その後は特に 90年代 le réchauffement climatique (地球温暖化) を受けて再び見直されました。日本には昔から「もったいない」という言葉もあります。Un bonheur vient parfois d’un malheur. (災い転じて福となす) となることを願い、災いをきっかけに暮らし方を見直し、本当の豊かさとは何かを考える日々です。



protecteur / parents


トマが描いたルカ
protecteur / parents:保護者

au mois d’octobre (10月) に5歳になったトマは、この頃 des lettres (文字) を書くことにとても興味があります。いろんな物に l’alphabet (アルファベット), ひらがな、カタカナで自分や弟ルカの les prénoms((下の)名前) を書いたり、ただひたすら les chiffres (数字) と des lettres を何かの裏紙に書いたりしています。やはりひらがなは難しく、「ま」の輪っかが à l’envers (反対向き) だったり横棒が3つだったり、「か」の右肩に点々が2つ付いていたりするのですが、それもご愛嬌。本人の la motivation (やる気) を見守っている母です。そして先日、何やらごちゃごちゃと書いた une feuille de papier (紙切れ) を持ってきて、 «Tu sais ce que c’est?»(これ何だか知ってる?) と言うので、 «Je ne sais pas. Qu’est-ce que c’est?» (知らない。何それ?) と尋ねると、「ほごしゃのてがみ」とトマ。「『ほごしゃ』って何だか知ってる?」と聞くとやはり «Je ne sais pas.» (知らない)。「『ほごしゃ』っていうのは、『守ってくれている人』っていう意味だよ。トマを守っているのは誰?」と言うと、意味は絶対分かっていないルカが、横から絶妙なタイミングで「ルカ!」と元気よく手を挙げました。すかさず、トマも «Et c’est Thomas qui protège Lucas!» (ルカを守ってるのはトマだよ!) 。毎日 les disputes (ケンカ) は絶えませんが、このまま仲良く育ってくれることを願います。



encore


encore:もう一度/おかわり(コンサートの後に言う「アンコール」はこれです)


la semaine dernière (先週)、富山の chez mes parents (実家) に帰って子ども達の七五三をしました。今年はトマが5歳、ルカが数え年で3歳になるので、2人揃って袴姿でお祝いです。侍戦隊シンケンジャー(*一昨年の戦隊ヒーロー。テレビがない我が家はレンタルDVDを見せているので、ヒーロー物は流行と多少ズレています…)に夢中のトマは、着物が大好き。なんでも son frère (兄) の真似をしたいルカも、にいにいと同じ la tenue (服装) ができて大喜び。衣装を借りてきた la veille (前日) から2人とも tout excité (大興奮) でした。当日は3日間降り続いた la pluie (雨) も朝からすっきり上がり、神社にはお日様が燦々と降り注ぎ、かなりの寒さではありましたが気持ちがよかったです。お祓いの後はお神酒。子ども達にとって、生まれて初めてのお酒です。トマは「うわ〜、辛いの??ちょびっとでいいよ」などと恐る恐るなめるた後、 «J’ai tout bu!» (全部飲んじゃったよ!) と tout fier (得意気) な様子。そしてルカはというと、グビッと飲み干し、なんと「おかわり。」母の晩酌が le lait maternel (母乳) ににじみ出てしまっているのでしょうか。やはり我が家の次男坊、ただものではありません。

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nouveau


nouveau:新しい


今年も le Beaujolais nouveau (ボジョレ・ヌーヴォー) の la saison (季節) がやってきました。日本でもすっかりお馴染みになりましたが、毎年 le troisième jeudi du mois de novembre (11月第3木曜日) に解禁される la Bourgogne (ブルゴーニュ) 地方の南部にある丘陵地帯 le Beaujolais で生産される le vin rouge (赤ワイン) の le vin primeur (新酒) です。先週早速頂いてみましたが、今年は円高のおかげで質の高いものが importer (輸入) できたのでしょうか、いつもの年よりも美味しい気がしました。 «une année exceptionnelle» (例外的な年、特別な年) との評価は毎年聞く気がしますが・・・。でも今年は特に、この春 la Bourgogne で見た les bébés raisins (ブドウの赤ちゃん) がもう le vin になったのかと思うと、個人的には感慨深いです。さて、先月山中湖でお世話になった、家族経営と思われる小さな l’auberge (宿) の食堂で、les boissons (飲み物) のお品書きの中に、la bière (ビール) や le saké (日本酒) と並んで le Beaujolais nouveau がありました。いつの年のものが出て来るのかかなり興味がありましたが、怖くて頼めませんでした。le Beaujolais nouveau は、もともと業者向けの la dégustation (試飲) 用に特別な製法で早期熟成させたもので、いわゆる le vin de garde (時間が経つと味がよくなるワイン) ではなく、製造から半年程度で味が落ちてしまうと言われています。nouveau ではなく、すっかり vieux (古い) Beaujolais になった la bouteille (ボトル) を、もしかしたらあの l’auberge の la patronne (おかみ) は先週の解禁日にご主人と一緒に飲んでいたかも知れないと想像するとちょっと微笑ましいですが、le vinaigre (酢) のようになった le vin を飲んで、le vin français (フランスワイン) の印象が悪くなるのではないかと心配です。

la ceinture:ベルト


子ども達がお世話になっている la crèche (保育園) では、3歳以上の幼児クラスでは la tenue de sport (体操服) を着ることになっています。la règle (規則) ではないのですが、なにしろ de la boue (泥んこ) や de la peinture (絵の具) など、普通の de la lessive (洗剤) では落ちない汚れが付くので、「汚れてもいい服」ということで la tenue de sport を着ることが勧められています。そんな訳でトマは tous les jours (毎日) en tenue de sport、そして ひっかかると危ないので禁止の la capuche (フード) の付いている服やトイレが難しいのでやはりNGの la salopette (サロペット) などを le week-end (週末) に着ています。そして最近のお気に入りは la ceinture (ベルト)。これもやはりトイレがややこしいからという理由で la crèche にはしていけないので、le week-end 用のアイテム。ベルト通しのついていない les pantalons (ズボン) にもつけています。そして先日、とにかくなんでも son grand frère (兄) の真似をしたいルカがトマの la ceinture を欲しがりました。すると、自分の衣類はそのうちルカの物になるお下がりの仕組みが分かってきたトマは、«Je te la donnerai quand j’aurai 57 ans.»(57歳になったらルカにあげるね)。なぜ57歳かは謎ですが、この la ceinture はトマが57歳になるまでとっておいて、誕生日にでも本人にこの話をしてやろうと心の中で一瞬笑ってはみたものの、ふと冷静に考えて寂しくなってしまいました。mon mari を始め周り中の人達から、なぜか «Tu vas vivre longtemps.» (君は長生きするよ) と言われている私ですが、さすがにあと52年は生きられないでしょうね。でも、Qui sait? (誰が知り得るだろうか?=あり得ないことではない)。トマの la ceinture は la maison de retraite に持って行きましょう。

un casse-croûte:お弁当


le drapeau (旗)はトマ作

hier (昨日) はトマの la crèche (保育園) で幼児クラスの une excursion (遠足)  がありました。この園にお世話になって3年目ですが、遠足というのは初めてで、行き先はしょっちゅう行っている我が家の近所の le parc (公園) でしたが、トマはとても楽しみにしていました。しかし、普段は給食でも、l’excursion の日は son casse-croûte と sa gourde (水筒) を各自持参。年度始めに  l’agenda (手帳) に書き入れた「トマ遠足」の日が近づくにつれ、トマのわくわくと比例するかのように母はユーウツな気分に。朝早くコンビニで買って来て詰め替えようかしらと、よからぬ考えもチラリと頭によぎったのですが、なにしろ la première excursion (初めての遠足)、le premier casse-croûte (初めてのお弁当) ですから、母もがんばることにしました。数日前 «Qu’est-ce qu’on va mettre dans ton casse-croûte ?» (お弁当には何をいれようか?)  と、トマに聞いてみたらば、ハンバーグがいいとのこと。「ちくわにキュウリが入ったやつはどう?」と、我が家の夏の定番非加熱メニューを提案したらあっさり却下。でも「お弁当は朝作んなきゃいけないから大変だよね」と、母を気遣う優しいトマ。そして「じゃあ、前の日の夜に作って、その残りを入れればいいんだよ」と、5歳にして愛読書はオレンジページかと思うような発言。本人の承諾を得たので、la veille  au soir (前日の晩) もハンバーグ、タネを少し残しておいて朝焼くことにしました。そして当日の朝、がんばっていつもより1時間早起きして卵焼きを焼いていたら、珍しくトマも起きてきて、目をこすりながら la cuisine (キッチン) の私に向って一言。「こんなに早起きしてどうすんのよ」それはこっちの台詞。あんたのお弁当作ってんでしょ!と言いたくなりましたが、あまりにニコニコとうれしそうに言うので、思わず大笑いしました。そして hier soir (昨夜), «C’était bien, ton excursion ?»(遠足楽しかった?) と聞いてみたら、「うん、いっぱい遊んだよ。それから、お弁当おいしかったから、今度また遠足があったら、同じの作ってね」と最高の褒め言葉をもらいました。l’année prochaine (来年) もがんばれそうです。

un grand week-end:連休


samedi dernier (先週の土曜日) は第5週目のためエフィがお休みで、我が家は samedi, dimanche, lundi (土、日、月)の3連休となりました。久しぶりの un grand week-end、ルカの le zona が心配でしたが、le docteur から激しい運動を控えれば大丈夫と言われたので、山中湖へ行ってきました。

au pied du Mont-Fuji (富士山のふもと) は les feuilles (葉っぱ) も少し色づき始め、空気もきれいで、agréable (気持ちのいい) 週末を過ごしました。le parc safari (サファリパーク) へ行ったり、 le cygne (白鳥) の形の le pédalo (足漕ぎボート) に乗ったり、lundi (月曜) はガラガラの un parc d’attraction (遊園地) で 貸し切りの les montagnes russes (ジェットコースター) や le manège (メリーゴーラウンド) に乗ったりと、子ども達も大喜び。

さて、lundi soir (月曜の夜) 横浜へ帰って来て、トマに «Qu’est-ce qui t’a plu le plus?» (何が一番楽しかった?plu=plaire (気に入る) の過去分詞) と聞いてみたら、帰って来た答えは「こたつ」。旅館のお部屋にあったこたつが珍しかったようですが、le parc safari の les lions (ライオン) や le parc d'attraction のウルトラマンが聞いたら、さぞやがっかりすることでしょう。

le zona:帯状疱疹



数日前から、ルカの le ventre (お腹) や le dos (背中) に赤い des boutons (吹き出物) ができていたのですが、こんな時期にとびひでもないだろうし、虫さされにしては妙だと様子をみていたら、des boutons はボリュームを増し、しかもどんどん広がってしまいました。さすがに心配になり chez le dermatologue (皮膚科) に連れて行ったところ、le docteur は「まあ、こんな小さいのに珍しい。」なんと診断は帯状疱疹。la princesse (皇太子妃) 雅子さまが罹られたことで有名ですが、体内に潜んでいる la varicelle (水ぼうそう) の le virus (ウィルス) が悪さをする皮フの la maladie (病気) です。フランス語では何と言うのだろうと調べてみたら ”le zona” でした。「帯」を表すラテン語から来ているようですが、「地帯」や「区域」を表すカタカナ語「ゾーン」はすっかり日本語になっていますね。ところで、この病気、la varicelle にかかったことがある人は誰でも発症する可能性があり、 le stresse (ストレス) や la fatigue (疲労) が引き金になることが多く、しかも比較的年配の方が罹りやすいとか。le lotus (レンコン)のきんぴらや l’aubergine (ナス) の浅漬けが好物と、食の好みも渋めのルカですが、実態は幼児の皮をかぶった疲れ果てたオヤジなのかもしれません。お世話をする気が失せるような想像はやめておきましょう・・・。

encourager:応援する



samedi dernier (先週の土曜日) は子ども達の la crèche (保育園) の la fête du sport (運動会) でした。
malheureusement (残念ながら) 朝から la parapluie (傘) を差せないほどの強い雨風でしたが、le matin (午前中) はお隣の le collège (中学校) の le gymnase (体育館) で、l’après-midi (午後) は雨があがったので le terrain de sport (グラウンド) で元気に走ったり踊ったりする子ども達を見ることができました。
お決まりの徒競走や玉入れ、組み体操、親子競技などの他、年中・年長クラスは月に2回剣道の練習があるので、年長クラス、ひかり組になると袴姿に竹刀を持って、デモンストレーションも行います。
また、ひかり組のリレーの前に、年中クラスのこだま組がひかり組を encourager (応援する) という競技(?)もあります。
数週間前からトマ達こだま組は、この応援に使う les drapeaux (旗) や le poignet (手首) につけるヒラヒラ(何と言うのか、日本語でも分かりません)を du papier journal (新聞紙) や荷造り用のビニール紐などで一生懸命作っていました。

当日、参加できなかった父親に、そのヒラヒラは何かと聞かれ、トマが答えたのは、«C’est pour aider la classe de HIkari.» 。ひかり組を「応援する」ためのもの、と言いたかったのですが、encourager という単語を知らなかったので、aider =助けるという単語を使って説明したのです。
トマにとって「応援」は助けることなんだなと、なんだか心が暖かくなり、こんな小さな子ども達にも応援を競技として採り入れている la crèche に改めて感謝の気持ちを抱きました。

lever la main:手を挙げる



来月2歳になる次男ルカが、ぼちぼち話すようになり、かなり人間らしい la réaction (反応) もするようになりました。なかでも特に mignon (かわいい) のが、「たかむら るか 君」と呼ぶと、「は〜い」(フランス人らしく、h は薄めの発音で「あ〜い」に近い) と lever la main (手を挙げて) 返事をすることです。 相変わらず la tétée (授乳、おっぱい) が大好きなので、「パイパイ小憎さん」と呼んでも、「は〜い」と、口がふさがっているので手だけで返事をしてくれます。ces derniers temps (最近) トマと一緒に楽しんでいるのが「〜な人」で、par exemple (例えば)「パン好きな人」「お腹空いた人」「公園に行きたい人」などと言っては、ルカに「あ〜い」をやらせています。さて、これをフランス語でやると、 «Qui est-ce qui aime le pain?»(パン好きな人は誰?)«Qui est-ce qui a faim?» (お腹空いた人は誰?), «Qui est-ce qui veut aller au parc?» (公園に行きたい人は誰?) という風に les phrases interrogatives (疑問文) にするほうが naturel (自然) です。ところで、ルカが私達が言っていることをちゃんと理解して返事をしているとは思えず、probablement (おそらく) 最後の音に反応しているのだろうと、pour voir (試しに) 「昭和天皇ヒロヒト」と言ってみたら、やはり「あ〜い」とやってくれました。le crime de lèse-majesté (不敬罪) にあたるでしょうか。

pain frais:焼きたてのパン



ついに、une machine à pain (ホームベーカリー) を買ってしまいました。前々から気になっていたのですが、la cuisine (台所) にはすでに大きな un four à micro-ondes (オーブンレンジ;それこそ、パンも焼けるようにと大きいのを買ったのですが、もっぱら「チン」専用です・・・) が鎮座しているので置く場所も限られているし、結構 compliqué (ややこしい) 印象があったので、ずっと hésiter (躊躇) していました。

しかし、先日こちらもようやく un membre (メンバー) になったコストコで、une démonstration (実演) をやっており、食べてみたら意外とおいしく、しかもたったの¥7,980!今まであんまり乗り気ではなかった mon mari (ダンナ) もその場で « Quand on achète du pain à Kobeya, ça coûte...»(神戸屋でパンを買うと・・ ) と un calcul (計算) を始め、2ヶ月で rentable (元がとれる) と言い出し、思わず、3kilos の de la farine (小麦粉) と一緒に買ってしまいました。

勝手が分からない初回こそ失敗したものの、2回目からは結構おいしく焼け、先日のトマの l’anniversaire (誕生日) には du pain frais (焼きたてパン) で des sandwichs (サンドウィッチ) パーティをしたら、トマは « C’est le meilleur pain du monde! » (世界で一番おいしいパンだ!) と大喜びでした。

調子に乗って、次の日も 2 heures du matin (夜中の2時;フランス語では du matin (朝の) 2時と言います) に目が覚めたので、ついでに de la farine, de la levure (イースト), du sel (塩) だけで作る du pain à la française (フランス風パン) を「♫朝一番早いのはパン屋〜のおばさんっ♪」と歌いながら仕込んでみました。
翌朝はぷ〜んと du pain frais (焼きたてパン) のいい香り。まわりは croustillant (カリカリ) 、中は moelleux (ふんわり) のおいしいパンができました。ce week-end (今週末) はトマが好きな des raisins secs (干しぶどう) 入りにチャレンジしてみようと思います。

la philosophie:哲学


久しぶりに、映画を見てきました。「小さな哲学者たち」 http://tetsugaku-movie.com/ というフランス映画で、パリから60キロほど南東にある街の l’école maternelle (幼稚園) で実際に行われた、4歳から6歳の子ども達に la philosophie の des cours (授業) をするという un projet (プロジェクト) の un documentaire (ドキュメンタリー) です。まだまだ自分の気持ちも上手に言葉では表せないような子ども達が、 «l’amour»(愛) «la mort»(死) «la peur»(恐れ) «la liberté»(自由) «la richesse»(豊かさ)などという、大人にとっても難しいような un sujet (テーマ) について考え、彼らなりの言葉でそれを表し、次第に他の子の意見を聞いてそれに賛同したり、反論したりできるようになっていく姿は、impressionnant (感動的) でした。相手と同じ意見の時は、 «Je suis d’accord avec (人), parce que ...» (私は〜の意見に賛成です。なぜなら・・・)、反対意見の時は «Je ne suis pas d’accord avec (人), parce que ...» (私は〜の意見には反対です。なぜなら・・・)という風に、ちゃんと un débat (議論) になっており、la maîtresse (先生) の指導力に感服です。親として、教育者の端くれとして、いろいろ考えさせられました。折しも今日はトマの5歳の l’anniversaire (誕生日)。私も母親になってようやく5歳です。トマの成長に比べると、親としての進歩は・・・?「小さな哲学者たち」の原題は «Ce n’est qu’un début»「それは始まりに過ぎない」という意味です。私達親子の成長も始まったばかり。明日からまた元気にがんばります。

des glands:どんぐり


トマがすっかり元気になったので、le week-end は comme d’habitude (いつものように) 近所の公園へ出掛けました。普段は空いている lundi (月曜日) ですが、今週は敬老の日の un jour férié (祝日) で、le toboggan (滑り台) などの遊具には子ども達が群がっていました。そこでちょっと気分を変えて、いつもとは違うルートでぐるっと公園を一回り。すると、もう des glands (どんぐり) がたくさん落ちていました。真夏のような暑い日が続いていましたが、ちゃんと l’automne (秋) は来ていたのですね。des glands って、あの形といい、つやつや感といい、un béret (ベレー帽) のような un chapeau (帽子) をかぶっているところといい、なんとも子ども心をくすぐります。トマとルカは大喜びで、夢中になって拾い始めました。des glands と言えば、ルカが生まれた翌日、papa に連れられて la clinique (病院) に来たトマが「これ赤ちゃんにプゼレント(当時はこのように言っていました)」とポッケから un gland と un petit caillou (小石) を出したことを、昨日のことのように思い出します。早いものであれからもうすぐ2年、一緒に拾えるようになったんだな〜と、しみじみしているうちに、ちっちゃな un sac en plastique (レジ袋) がいっぱいになりました。こうして、毎年この季節になると、酒のつまみにもならない木の実が、家に大量に集まります。 biocarburant (バイオ燃料) にでもならないものでしょうか?

une gastro :胃腸炎



vendredi dernier (先週の金曜日)、無事にトマとダンナが la France から帰ってきました。dans les rêves (夢の中) ではなくréel (現実の) retrouvailles (再会) を喜んだのは束の間、散らかり放題のリビングに、トマにやられっぱなしのルカの泣き声が響き、のんびり生活に慣れてしまった母には un cauchemar (悪夢) ・・・。そしてやはり夏の la fatigue (疲れ) と le changement de climat (気候の変化) に小さな体がついていかないのでしょうか、帰国して数日経ち、翌日から la crèche (保育園) に行こうという晩に、トマが de la fièvre (熱) を出しました。la toux (咳) や le nez qui coule (鼻水:le nez = 鼻、couler = 流れる、垂れる) などの症状はなく、de la fièvre だけだったので、精神的なものかと思ったのですが、少し治まったと思った数日後、マーライオンのような un vomissement (嘔吐) をしたので chez le pédiatre (小児科医) に連れて行ったら une gastro (胃腸炎、いわゆるお腹の風邪。正式には une gastro-entérite ) と言われました。 しょんぼりとおかゆやうどんを食べるトマの目の前で、ルカは de la viande (肉) やら du jambon (ハム) やら des tomates やらを美味しそうに食べ、「ちゅるちゅる!」とトマのうどんにまで手を出し、le virus (ウィルス) もはねつけそうな勢いです。 «Quand l’appétit va, tout va.» (食欲あれば万事よし) という表現がありますが、トマもようやく l’appétit が戻ってきたので、週末にはまた元気な兄弟喧嘩がみられることでしょう。

dans ses rêves:夢の中で



トマが France に行ってからすでに1ヶ月近く経ちますが、maman に会いたいと泣いても tout de suite (すぐに) 会いに行ける訳ではないので、le médecin (医者) に止められている大好物の匂いだけかがせるようなことは止めておこうと、特にこちらから電話はしていません。トマの方は、なぜか papa が誘っても電話や skype (ネットを利用したビデオ通信) はしたがらないとのこと。先日、たまたま仕事の用があってダンナと skype で話す機会があったのですが、à côté (横) にいたトマは les dessins animés (アニメ) に夢中で全然話してくれません。もう maman より les dessins animés のほうがいい年齢になったのかと、triste (寂しく) なりましたが、bronzé (日焼けした) 元気そうな横顔を見て安心しました。そしてその2日後、ダンナからこんなやりとりがあったと un mail (メール) がきました。

- Papa, tu sais pourquoi je n'ai pas besoin de voir maman à la vidéo quand tu veux la faire ?(パパ、どうしてパパがビデオやろうっていう時、ママに会いたいって思わないか知ってる?:avoir besoin de〜:〜が必要だ、〜を欲求する)
- Non, pourquoi ? (ううん、どうして?)
- Et ben, c'est paceque maman, je la vois dans mes rêves...(だって、ママとは夢の中で会ってるんだもん:paceque 正確には parce que ですが、子どもはこのように言うことが多いです)
- Dans tes rêves ? (夢の中で?)
- Oui, la nuit, je la vois à chaque fois et elle joue avec Lucas.(そうだよ。夜、いつもママに会うんだ。ルカと一緒に遊んでるよ)

vendredi (金曜日) に帰って来るのが待ち遠しい母です。

Tu me manques.:君がいなくて寂しい

今年の夏はダンナが長男トマを連れて début août (8月上旬) から France に里帰りしています。le linge (洗濯物) も激減、les jouets (おもちゃ) の取り合いもなく、平和な毎日。ルカは maman を独り占め、un enfant unique (一人っ子) 気分を味わえるいい機会で、ラブラブな母子家庭生活です。

普段は触らせてもらえないお兄ちゃんの les jouets で遊んだり、お兄ちゃんの les chaussettes (靴下) や les pyjamas (パジャマ) を着てみたり、この間はトマの la crèche (保育園) の体操服の短パンをだぶだぶとラッパーのように履いて行き、les maîtresses (保母さん達) に大受けでした。 (ちなみにトマは110cm、ルカは80cmの服を着ています)

さて、そんな生活も30日に終わるはずでしたが、いろいろな事情で来月の9日に延期になってしまいました。もうすぐ会えると思っていた分、余計に寂しい母です。

英語で言うところの «I miss you.» を、フランス語では tu (君) を主語にして «Tu me manques.» と言います。manquer は「足りない、欠けている」という意味で、転じて「不在によって寂しい思いをさせる」という意味になるので、主語は「不在な人」のほうで「寂しい思いをしている人」が後にきます。 フランス人と恋に落ちても、 «Je te manque.» (あなたは私がいなくて寂しい) などとヌケヌケと言わないように、語順に注意しましょうね!

être malade :風邪を引いている、具合が悪い

なんとかが引く夏風邪を引いてしまいました。今回のはしつこく、2週間経ってもまだ les toux (咳) がすっきりとれません。

«Ton thé t'a-t-il ôté ta toux ?»(君のお茶は君の咳を止めたかい?ôter:取り除く )という早口言葉がありますが、お茶をたくさん飲んでがんばります。さて「風邪を引く」は attraper froid (attraper:つかむ、キャッチする、froid:寒さ)と言いますが、この季節、どちらかというとattraper chaud (chaud:暑さ) と言いたいところですね。

フランス人が日常的によく使うのは «Je suis malade.» という表現です。辞書で引くと malade は「病気の、病んだ」という意味が載っているので、入院するほどの病気に使うのかと思いきや、ちょっと風邪を引いて具合が悪い程度にも使います。

とんでもないことを言ったりしたりする人に対して «Tu es malade?!» (頭おかしいんじゃないの?!) という使い方もします。お盆休みに malade だったにも関わらず、chez mes parents (実家) がある富山まで aller-retour (往復) 1人で運転しました。それこそ、«Tu es malade!?» と言われてしまいそうですね。

風邪は人にうつすと治るといいますが、今日はルカが de la fièvre (熱) を出して la crèche (保育園) から呼び出されました。ルカには可哀想ですが、これで私はよくなるかもしれません。かえって仕事に支障がでますが・・・。

le réveil:目覚まし時計


子どもができてから必要なくなったものと言えば、le réveil です。朝は必ずどちらかに起こされてしまうからです。なぜか二人とも休みの日になると普段よりも早い時間にぱきっと目を覚まして、 «On joue au train?»(電車で遊ぼう) だの «J’ai faim.»(お腹が空いた)だのと言って起こすので、なかなか la grasse matinée(朝寝坊)はさせてもらえません。もうすぐ les vacances d’été (夏休み) 。la grasse matinée をするかわりに、la sieste (お昼寝) を楽しもうと思います。さて、この le réveil という言葉は réveiller (目を覚まさせる、起こす) という動詞から来ており、le réveille-matin (matin=朝) を省略したものです。たいてい複合語が省略されると、後ろの単語だけ消えたりするものですが、なぜか最後の -le も略されて le réveil と短くなってしまっているのが面白いですね。ちなみに le réveille-matin は Antoine Redier という19世紀のフランス人 horloger (時計職人) の une invention (発明) らしいです。昔の人は le réveil がなくても、le chant du coq(雄鶏の鳴き声)や les cloches de l'église (教会の鐘) を聞いて早起きをしていたのでしょうね。今では le portable (携帯電話) を le réveil として使っている人も多いようですが、Antoine さんがタイムスリップしてきたら、びっくりされることでしょう。

la raie :エイ


エフィが入っているビルの横には、帷子川という une rivière (川) が流れています。あまりきれいとは言えませんが、かなり大きな des carpes(コイ)などが元気よく泳いでいるのが見えるので、les toilettes (お手洗い) や le brossage des dents (歯磨き) に立った時に la fenêtre (窓) から la rivière を眺めるのが好きです。海が近いため、les poissons d’eau douce (淡水魚 ; douce は doux (甘い、温暖な) の女性形、l’eau (水) douce で「甘い水」ではなく「淡水」という意味になります。ちなみに「海水魚」は les poissons de mer(海) といいます) だけではなく les méduses(クラゲ)がぷよぷよと漂っていたりするので、実は doux というよりも結構 salé (塩味) なのでしょう。その証拠になんと先日、une raie (エイ) が泳いでいるところに遭遇。しかも、海とは逆方向にぐんぐん進んで行ってしまいました。途中で味の違いに気がついて demi-tour (Uターン) するのでしょうか。そんなことが気になり、毎日つい、廊下でサボってしまいます。

la barre:鉄棒


我が家のすぐ近くには大きな un parc (公園) があり、休日にはよく家族で出掛けます。この海の日の le grand week-end (連休) も、おにぎりとお茶を持って à l’ombre (日陰) に une bâche (シート) を敷いて un pique-nique (ピクニック) をしたら、気持ちがよかったです。

食べた後はもちろん le toboggan (滑り台) などの de grands jouets (大型遊具) で遊ぶのですが、昨日ふとトマが、 « Il n’y a pas de barre dans ce parc, mais il y en a à la crèche. » (この公園には鉄棒がないね。保育園にはあるけど)と言いました。
鉄棒は une barre と言います。du vin (ワイン) や de la bière (ビール) を飲むのは un bar で、発音は同じですが、性もスペルも違うので混同しないように気をつけましょう。

さて、息子がもう une barre で遊ぶ年頃になったかと感心した母が「保育園の鉄棒でどんなことするの?」と尋ねたところ、返事は「ブタの焼き鳥」。あまりに inattendu (予想外の) 答えにたじろぎながら「そ、それは、どんな風にするの??」と聞いたら、 « On fait comme ça. » (こんな風にするんだよ) と両手両足で une barre にぶら下がる真似をしてくれました。
「あ〜、ブタの丸焼き?」「そうそう、それ」。

生まれてこの方2回しか逆上がりができたことのない母(しかもそのうちの1回は小学校2年生の時の鉄棒のテストの時という勝負強さ!)の息子が4歳半で前周りだの逆上がりだのができるわけがないと納得しつつ、トマの丸焼きを想像して目尻を下げる母でした。

le feu d’artifice :花火


今週の木曜日は 7月14日でした。日本では「パリ祭」の名で知られていますが、 フランスでは単に «le quatorze juillet» (7月14日)と呼ばれる Fête Nationale (国祭日) です。映画『QUATORZE JUILLET』(1933年 監督 René Clair (ルネ・クレール) に「巴里祭」という邦題が付けられたことから、日本ではこの名称が定着したようですが、確かに「7月14日」というタイトルでは映画は当たらなかったでしょうね。 le 14 juillet の前夜にはパリだけでなくフランス各地で un feu d’artifice (花火) や un bal (ダンスパーティー) が行われます。フランスの夏は夜9時を回っても空が明るいので、一体いつ花火を上げるのだろうかと思っていたら、今年のパリの開始時刻は 22:30 のようでした。良い子は寝る時間ですね。フランスでは日本のような手持ち花火を見かけませんが、暗くなるのが遅いから子どもの遊びとして一般的ではないのでしょう。à la place (その代わり)と言ってはなんですが、特に les adolescents (青少年) は昼間っから le pétard (爆竹) をパンパン鳴らして大人や les chiens (犬) を嫌がらせています。 今年のパリの le bouquet final (フィナーレ, 最後に打ち上げる大花火)の映像を添付します。同じ花火でも、お国柄が出ますね。「たまや〜」というより、 «Bravo!» という感じです。

des boutons:吹き出物


暑くなってくると、 les enfants en bas âge(幼児)は des boutons de transpiration (あせも:des boutons は「吹き出物」、transpiraion は「汗」)やら l'impetigo(とびひ)やらというトラブルとの戦いで、dermathologue(皮膚科医)にお世話になる機会が増えてきます。

今年は暑くなるのが早かったので、ルカは mi-juin (6月半ば)からすでに des boutons de transpiration だらけになっています。そして先日、脇腹や腕の内側にぽちぽちができているのを発見。家にある育児書やネットで調べ、保育園でも聞いてみたら、その正体はどうやら「水いぼ」。

オヤジの足にでもできそうなネーミングですが、実は乳幼児特有のウイルス性皮膚疾患で、水泡が破けるとその中の le virus が飛び散り、どんどん増えていくという恐ろしいイボ。しかも、la pommade(塗り薬)や les médicaments(飲み薬)などはなく、la pincette(ピンセット)でイボを1つ1つつまんで取り除くという、およそ21世紀の日本とは思えないような le traitement(治療法)が一般的とのこと。

もちろん相当痛いらしく、ネット上でも、泣きわめく子どもを押させつけて大変だったとか、そんな話ばかり。とは言っても、どんどん増えては困るので、dermathologue の友人の la clinique(クリニック)へ連れて行きました。

l'anesthesie(麻酔)もできるけど、1時間かかると言われ、鬼母は sans hésiter (躊躇なく)「そのままやっちゃって」と答えてしまいました。でもルカは ”Qu'est-ce que vous me faites?!”(何するんだよ?!)といった顔で体をよじらせるものの、泣く気配はありません。結局10個あまりぶちぶち取ってもらいましたが、涙はゼロ。

でも最後は la salle d'attente(待合室)にあったミニカーを手放したくなくて、大泣きしながら la clinique を後にしました。我慢強いのか、鈍いのかは分かりませんが、我が家の次男坊、なかなかのツワモノです。

montrer l’exemple :お手本を見せる


les enfants en bas âge (幼児) が二人もいる我が家は、気をつけていないと en un rien de temps (あっと言う間に) おもちゃが散乱して、足の踏み場もなくなってしまいます。

数日前も、le salon (リビング) が des cubes (積み木), des legos (レゴ), de petites voitures (ミニカー) といった des jouets (おもちゃ) に占領されていました。
そんな散らかった le salon で、最近ごっこ遊びが好きなトマが「保育園ごっこしよう。トマが先生でお母さんが子どもね」 と言うので、「先生はまずお片づけのお手本を見せて下さい」と言うと「先生はお手本じゃなくて、絵本とか紙芝居を見せるんだよ」と、絵本を取りに行ってしまいました。

ところで、「お手本を見せる」は «montrer l’exemple», ごっこ遊びは «jouer à 〜» と言います。例えば「ままごと」は «jouer à la dinette»,「お店屋さんごっこ」は «jouer à la marchande»,「お医者さんごっこ」は «jouer au docteur», 他には «jouer au papa et à la maman»「パパママごっこ(?)」なんてのもあります。

先日、よく聞いてみると、「〜ごっこ」ではなく「〜ぼっこ」と言っているのに気がつきました。「ひなたぼっこ」と混じっているのでしょうか。セロハンテープのこともセロタンテープと言うのですが、この手の言い間違いは可愛いので、直さずに放ってあります。さて、明日は何ぼっこをして遊ぼうかな。

l’eau gazeuse:発泡水


暑くなってくると、なぜかシュワシュワとした l’eau gazeuse が飲みたくなります。先日炭酸には疲労回復の効能もあるという l’article (新聞記事) も見つけました。日本ではどこかこじゃれたイメージがあり、ちょっと高級な les alimentations importées (輸入食材) も置いているような le supermarché (スーパー) でしかお見かけしないこの l’eau gazeuse ですが、フランスではとても一般的で、どんな le supermarché でも複数の marques (メーカー) の色々な大きさの les bouteilles (ボトル) を置いています。

 au café (カフェ) や au restaurant (レストラン) でも « de l'eau minérale, s’il vous plaît» (ミネラルウォーターを下さい) と頼むと、必ず «plate ou gazeuse?» (普通の?発砲水?) と聞かれるので、シュワシュワが苦手な人は «l’eau plate, s’il vous plaît» と言いましょう。

この春は異常気象で、我々がいた4月5月もすでにかなり暑い日が多く、よくこの l’eau gazeuse を飲んでいました。トマはこの水を l’eau qui pique (辛い水; piquer は刺す、ひりひりする、という意味) と呼んで全く飲もうとしないのですが、何でも触りたい、食べてみたい年頃のルカがどうしても欲しがることがあります。

いくら言葉で説明してもまだ分からない年齢なので、一度飲ませて分からせようとしたところ、一口飲んだ途端まるで l’électrochoc (電気ショック) を受けたように手をぶるぶるさせて、顔を引きつらせてしまいました。しかし、これで思い知ったかと思いきや、なんとおかわりをねだるではありませんか!今でも時々欲しがってはぶるぶるしています。maso (マゾ) でしょうか・・・。

un couteau:ナイフ


先週の金曜は mon mari (ダンナ)の l’anniversaire (誕生日)でした。フランスで二人のお友達の la fête d’anniversaire (誕生日パーティ) に参加し、« On va faire la fête pour papa au Japon! » (日本に帰ったらパパのお誕生会をしようね!) と楽しみにしていたトマは、impatient (待ちきれない) 様子、前日に « Papa, bon anniversaire pour demain! »(パパ、明日お誕生日おめでとう!) とフライング。
当日は «♫Joyeux anniversaire papa♫» (ハッピーバースデー) と張り切って歌い、des bougies (ろうそく) をパパの代わりに吹き消したりと、誰の l’anniversaire か分からないくらい大はしゃぎ。

毎年 un cadeau (プレゼント) には悩まされますが、今年はフランスで laguiole (ライヨールまたはラギヨールと発音します) という有名な coutelier (ナイフメーカー) の un couteau (ナイフ) を買っておきました。なぜかフランス人は les couteaux が大好きで、贈り物として使われることも多いのですが、その場合、贈られた人は贈った人に une pièce (コイン) を渡す une coutume (習わし) があります。 二人の間を裂かないように、le couteau では切れない une pièce を返すとのこと。un billet (紙幣)ではダメらしいです。mon mari も100円玉をくれました。なんとか縁は切れずに済みそうです。

un trou :穴

長男トマは今いろいろなことが気になるらしく、しょっちゅう des questions (質問) を投げかけてきます。去年は pourquoi? (なぜ?) の年頃で、« Pourquoi il pleut? » (どうして雨が降るの?) や、« Pourquoi maman n’a pas de zizi? » (どうしてお母さんにはおチンチンがないの?)などという pourquoi? から始まる questions を毎日のようにしていましたが、最近は « Comment on fait pour devenir maîtresse? » (どうやって先生になるの?;un maître は小学校や幼稚園の先生のこと。女性形は une maîtresse ですが「愛人」の意味もあります) や、« Comment on fait un livre? » (本ってどうやって作るの?) といった類いの questions をするようになりました。そして先日、« Les yeux, c’est un trou? » (目って穴?) と聞かれてしまいました。う〜ん。4歳児に分かるような説明募集中です。

la conjonctivite

la conjonctivite:結膜炎

先週から子ども達は la crèche (保育園) に行き始め、下のルカはやはり疲れもあるのか、お約束の鼻水と咳が出始めました。そして日曜あたりから目やにもたくさん出るようになり、少し気になったので par précaution (念のため)月曜日に近所の chez l’ophtalmologiste (眼科医;日常会話では l’ophtalmo と略すことが多いです)に連れて行きました。

すると診断は la conjonctivite。un virus (ウイルス) によるものか des microbes (細菌) によるものか、可能性は moitié-moitié (半分半分) とのことで、「viral (ウイルス性のもの) だと contagieux (伝染する) ので、保育園は2、3日休ませて下さい」と、いとも簡単に言われてしまいました。

「かもしれない、で2、3日も急に仕事を休めると思ってんの!?ワーキングマザーをなめるんじゃないわよ!」と le sous-titre (字幕スーパー) が出ていたかもしれませんが、ここはぐっとこらえて、les gouttes (目薬) の l’ordonnance (処方箋) をもらって la pharmacie (薬局) に寄って帰ってきました。

そして次の日、la crèche では涼しい顔をして「流行性だと困るので、とりあえず今日は一日様子をみます」と伝え、le virus の仕業ではないことを祈りつつ les gouttes をきちんと差したところ、あっという間にきれいになりました。 おかげさまで、無事に登園できています。

le décalage horaire:時差



先週の金曜日、無事に親子三人帰国しました。あっと言う間に1週間経ってしまいましたが、まだ le décalage horaire (時差) のせいでぼんやりしています。今フランスは l’heure d’été (夏時間) なので、日本との le décalage horaire は7時間、日本の midi (正午)は朝の5時です。元々早起きが苦手な私は、朝が本当に辛いですが、夕方になるとパキッと目が開いて元気になってしまいます。子ども達も最初の数日は夜なかなか寝てくれず、しかも夜中に何度も起きたりした挙げ句、昼頃までぐっすり眠ってましたが、 la crèche (保育園) に行き始め、昼間たっぷり遊ぶようになってからは、元の生活リズムを取り戻しているようです。さて、le décalage とは「ずれ」のことですが、今回の滞在で、日本人とフランス人の le mode de vie (暮らし方) の le décalage を改めて感じました。住んでいたのが Paris や Lyon ではなく小さな街だったということもあるとは思いますが、フランス人はいわゆる l’art de vivre (生きる技術、生活を楽しむこと) に長けています。美味しいものを食べて飲んで、家族や友人とおしゃべりを楽しんで、ぐっすり眠ってまた次の日が始まる。le bonheur (幸福) は毎日のささやかな生活の中にあるはず。la maison (家) と la crèche, EFY の間をドタバタ走り回っていた以前の日常生活が情けなく思え、子ども達もずいぶん犠牲にしていたなと反省しました。これからはもう少し余裕を持って暮らしていきたいと思います。そしてこのブログも続けていきたいと思いますので、 引き続きお付き合い頂ければ幸いです。

les vignes:ブドウ畑


今回の滞在は、Bourgogne 地方の Beaune という小さな街が拠点です。Bourgogne といえば la gastronomie (美食)、そして何と言っても le vin (ワイン)で有名な地方。Beaune の街にも、ちょっと歩くと le vin, la dégustation (テイスティング), le bar à vin (ワインバー) などといった les panneaux (看板) があちこちに目につきます。
その前をよだれを垂らしながら la poussette (ベビーカー) で通ったり、昼間っから美味しそうに des verres (グラス) を傾けて談笑する人たちを横目に、トマに de la glace (アイス) を食べさせたり、ルカに授乳をしたりしているかなり frustrée (欲求不満な) 母です。

それはさておき、この Beaune の街を少し離れると、もう周り中が les vignes (ブドウ畑) です。日本では les raisins (ブドウ) は棚のように仕立て、les fruits (実) はぶら下がっているのが通常だと思いますが(ワイン用のものはどうだか知りませんので、ご存知の方は教えてください)、こちらでは大人の腰の高さ程度の木に仕立て、広い広い畑に整然と植えられています。

この地域は la Côte d’or (côte:丘、or:金) と呼ばれ、燦々と注ぐ太陽に照らされたこの丘陵を見ると、なるほどうまい命名だと感心させられます。週末には友人達が grand cru (特級格付けワイン) の les vignes に la promenade (散歩) に連れていってくれます。あの Romanée Conti の les vignes にも行ってきました。

今はちょうど les vignes に 小さな des bébés raisins (ブドウの赤ちゃん) が付き、les vignerons (ブドウ栽培者)達が忙しくなり始める時期です。今年は異常気象で、好天続きで気温も高く、la poussette で移動し le parc (公園) で le déjeuner (昼食) をとる我々には大変ありがたいですが、les vignerons を始め、le vin に関わる仕事をする方々は特に la sécheresse (日照り)を心配しています。la nature (自然) 相手には、人は本当に無力ですね。今年も美味しい le vin が飲めますように。

le goûter:おやつ



le goûter は子どもにとって4つ目の大事な le repas (食事)です。日本でおやつと言えば3時ですが、フランスでは quatre heures (4時)、Il a mis son quatre-heures dans son sac. (彼はかばんにおやつを入れた)のように、4時=おやつという意味にもなっています。

でも、日本の保育園と違って l’école で le goûter が出されることは一切なく、cinq heures (5時)に終わってから食べるので、フランスの子ども達は燃費のいい体になっているのかもしれません。
我が家のトマは、初めの頃は迎えに行くともう飢餓状態で、la fatigue(疲れ)+ la faim(空腹)= la mauvaise humeur(不機嫌)で途中の公園で泣き叫んだりと大変でしたが(それにしても子どもは、なぜ疲れたり空腹だったりする時に、ぎりぎり残っているエネルギーを無駄に消費してしまうのでしょう?そこが子どもなんでしょうけど・・)だんだん慣れてきました。

さて、フランスの le goûter の定番はと言えば、やはり les biscuits (ビスケット) や le chocolat (チョコ), les fruits (果物) です。まだ1歳になるかならないかの、離乳食を食べているような赤ちゃんも le chocolat がべったりの les biscuits や le gâteau chocolat を食べていたりして、かなりびっくりしました。la digestion (消化), les carie (虫歯)や l’obésité (肥満) など心配ですが、こちらのお母さん達はあまり気に留める様子もないようです。

我が家の息子達のお気に入りは la compote。フルーツパーラーで出てきそうな、いわゆるコンポート、果物の砂糖煮とはちょっと違って、とろとろの、果物の purée (ピュレ)のようなものです。yaourt (ヨーグルト)のように小さなカップに入っている物や、日本でよくあるゼリー飲料のように、キャップをぐるっと回して開けると直接飲めるような物もあり、持ち運びに便利です。

la pomme (りんご)  が基本で、それに la poire (洋梨) や la banane (バナナ), les fraises (イチゴ)、l’abricot (アプリコット) や le pruneau (干しプルーン)なんかが混じっていたりします。我が家ではなるべく sans sucres ajoutés (糖分無添加)や allégée en sucres (糖分控えめ) と書かれたものを選ぶようにしていますが、それでも信じられないくらい甘いものが多いのは、もともとの果物の甘さが強いのでしょうか。

ところで、昨日は母の晩酌のおつまみ用に買った les fèves grillées salées (ソラマメの塩煎り(?) を試しにやってみたら、二人とも大喜び。辛党間違い無し、さっそく将来が楽しみの母です。

T’as pas le droit!


T’as pas le droit! :しちゃだめ!
初めてフランスにやって来た10数年前、初めの数ヶ月は小さな子どもが3人いるシングルマザーのところに下宿していました。le cadet (末息子) の Maxime は、今思うと我が家のトマと同じ年頃だったような気がします。この Maxime君、特に朝は de mauvaise humeur (機嫌が悪い) ことが多く、 le petit-déjeuner (朝食) の時に « Kyoko n’a pas de droit de prendre de beurre!» と言われてしまうことがありました。 le droit は「権利」、avoir le droit de + 動詞の不定詞で「〜する権利を持つ、〜する資格がある」という意味になります。フランスではパンに du beurre (バター) を塗るのにも権利を主張しなくてはいけないのだなと、仕方なく de la confiture (ジャム) だけ塗りながら感心したものですが、実はこの表現、「〜しちゃだめ!」くらいの軽い意味で、日常的によく使われています。Maxime も単に「バター塗っちゃだめ!」と意地悪を言っていたのですね。 本当は tu as ですが、日常生活では t’as とくっつけ、表題のように de 以下を省いて使うこともできます。 トマもよく言うようになりました。書いている最中の物を見る権利、彼のおもちゃで遊ぶ権利など、いろんな権利を奪われてしまっている母と弟ルカです。

toboggan:滑り台

ここフランスでも、子どもの遊び場に大抵あるのが le toboggan (滑り台)。私達が毎日お昼にサンドイッチを食べる l’école のすぐ側の公園にももちろんあります。お昼にお迎えが来る子どもは家でdéjeuner(昼食)をとり、l’école に残る子は la cantine (学校の食堂) で食べるので、お昼過ぎの時間帯は誰もいないことが多く、広い公園丸ごと我が家の貸し切り状態ということも稀ではありません。le toboggan の横にある un bateau (船) に乗って食べたり、そのまた横にある un dauphin (イルカ)の le dos (背中) にまたがって食べたりすることも。そして食後はもちろん思い切り遊びます。面白いのは、日本の公園だと、子ども達が転んでも痛くないようになのか、わざわざ遊具の周りに la pelouse (芝生) を植えてあることが多いですが、ここでは公園中 la pelouse なのに、きれいに遊具の周りを四角く囲って、des cailloux (小石,砂利;un caillou, 複数形は-x ) が敷き詰めてあります。このdes cailloux が子ども達の良い遊び道具で、ちょっとした un bac à sable (砂場) 代わりになっており、まだ歩けない des bébés (赤ちゃん) をちょこんと座らせているお母さんも。さて、初めの頃は普通に le toboggan を滑っていた我が家の子ども達ですが、最近は滑る側からよじ登ったりするのはもちろん、この des cailloux を滑る板にどっさり載せて、そこへ思い切り滑り降りたりと、遊び方も変わってきました。この le toboggan の板は en métal (金属製、おそらく inox(ステンレス)の類い) で、des cailloux を豆のように撒くとじゃらじゃらと大きな音がするので、 昨日は二人でゲラゲラ笑いながらひたすら砂利撒きを楽しんでおりました。しばらくして、ルカが静かに口をもぐもぐ動かしているなと思ったら、中から案の定ピカピカの des cailloux が出てきました。こうして l’immunité (免疫) がつくのです、きっと。

doudou

トマが午後もl’ecoleに行くと言い出した日、maîtresse に何が必要か聞いたところ、la sieste (お昼寝) のための une couverture (掛け布団)  と、もし必要があれば son doudou と言われました。

doudou というのは、子どもが特別に大事にしていて、特に眠る時に必要なぬいぐるみの類いで、中にはお母さんの un débardeur (タンクトップ)や une petite serviette (小さなタオル)だったりする子もいます。フランスでは赤ちゃんの時から1人で寝かせるせいか、この doudou の存在価値は高く、ヴァカンスに出掛けるのにうっかり持って行くのを忘れて大変なことになったという話もよく聞きます。

doux は柔らかい、心地よい、優しいという形容詞で、そこから来ているのでしょう。しかし、トマが日本から大切に連れて来た仲間は、ウルトラマン。doudou というより、durdur (dur:固い)。しかも、トマは未だに母と一緒に寝ているせいか、特に doudou は持っていないので、maîtresse には « Il n’en a pas pas besoin .» (彼には必要ありません:avoir besoin de+物:〜が必要だ) と答えました。
しかし、トマは «Je n’ai pas de doudou. Je veux un doudou!» ( doudou 持ってない。doudou 欲しい!) と言い出しました。少々悩みましたが、誰に似たのかかなりtimide (内気) な息子が、自分から午後も行くと言い出したので、その気持ちを後押ししてやりたい母心と、doudou がないから行かないと言い出したらやっかいだという気持ちに負け、買いに行くことにしました。

しかし、その日は lundi (月曜日)。フランスでは閉まっているお店がたくさんあります。案の定、街で見つけたかわいい un magasin de jouets (おもちゃ屋さん) は ouvert du mardi au samedi (開店は火曜から土曜)。仕方がないので次の日はとりあえずウルトラマンを携えて行ってみました。maîtresse に、これしかないんですけど・・・。と見せると、頬を引きつらせて苦笑い。
やっぱり正義の味方じゃだめか。結局、その日の帰り道に寄った supermarché Casino で、小さな Barbapapa (バーバパパ) のぬいぐるみを見つけ、トマは黄色(Barbidou)、ルカは赤 (Barbidur) で一件落着。毎日大事に抱いて寝ております。

tondeuse:芝刈り機

日本でしばかりをするのは un conte (昔話) の un vieillard(お爺さん)ですが、ここフランスでは la tondeuse です。(昔話では du gazon(芝生) ではなく、du petit bois(柴:小さな雑木)ですしね・・)手で持つ草刈り機のようなのものから、ちょっとした un tracteur (トラクター)ほどもあるものなど、種類も様々です。tondre は「刈る」という動詞で、我が家の息子達を丸坊主にする時に使うバリカンのことも une tondeuse と言いますが、ちなみにこの「バリカン」はフランスの製造会社 Barriquand et Marre から来ているらしいです。さて、数日前のこと。おやつを食べていたら外がうるさいので出てみると、ブ〜ンとゴ〜ンが混じった轟音。隣に住む大家さんが、大きな tondeuse に乗って、tondre du gazon (芝刈り)中でした。みるみるうちに les pâquerettes も les pissenlits も、すっかり丸坊主になってしまい、トマは «Pourquoi il coupe toutes mes fleurs!»(なんで僕の花全部切っちゃうの!)と半べそ。 がしかし、さすが野の花。またアッという間に元気に伸びてきています。かくありたい、そして日本もそうなって欲しいと願います。

faux-filet:サーロイン

ここでの生活で、楽しいけれど結構面倒なのが aller au super-marché(スーパーに行くこと)です。 車がないので、郊外にあるいわゆる hypermarché (大規模スーパー)ではなく、歩いて10分くらいの Casino という中型のスーパーに行くことが多いのですが、特にトマがヴァカンスに入った今、子ども達2人を1人で連れていかねばならず、生協の宅配がかなり懐かしい今日この頃。しかもこの supermarché には、男子が大喜びの車型の chariot(カート)があり、最初の頃は、喧嘩しながらぎゅうぎゅうになって二人乗りをしていたのですが、最近はそこからルカが降りて à toute vitesse(全速力で)押したり、勝手に色んなものを入れたりするので、本当に目が離せません。そんな訳で、買い物はさっと素早く必要なものだけ chariot に入れて、後はある程度子ども達の気が済むまで des rayons(棚) の間をぐるぐる回って(もちろんdes jouets (おもちゃ)や des confiseries (あめなどのお菓子の類) の rayons は避けて・・・)さっさと帰るようにしています。そして hier soir (昨日の晩)、avant-hier (一昨日)買った faux-filet を焼こうと、le frigo(冷蔵庫) から出してみると、なんと、viande de cheval(馬肉)と書いてあるではありませんか!しかもorigine : Argentine(アルゼンチン産)・・・。なんでフランスまで来て、アルゼンチンの馬を食べなくてはならないのかと、かなりトホホな気分になりましたが、付け合わせの des pommes de terre (ジャガイモ)やらdes carottes (ニンジン)、un brocoli (ブロッコリー)も準備万端、de la sauce (ソース)のための des champignons de Paris (マッシュルーム)まで刻んであるという、私にしてはかなりがんばったdîner。仕方がないので、念のため子ども達の分は bien cuit (ウェルダン)にして、トマに言うときっと食べないと思ったので、何も言わずに小さめに切って、涼しい顔で食べさせましたが、気のせいかいつもより噛む回数が多かった気がします。結構固かったので・・。これからは急いでいても les étiquettes (ラベル) をしっかり見ようと心に決めた夜でした。 

cantine

la cantine:学校、会社などの食堂
先週は1週間もこのブログをサボってしまいましたが、それは la cantine のせいなのです。こちらの l’école (maternelle(幼稚園)、primaire(小学校)、le collège(中学校) から lycée(高校))では、le déjeuner(昼食)は家に帰って食べてもよく、そうでない場合はこの la cantine で食べることができます。 我が家の長男トマが l’école maternelle に行き始め、最初慣れるまでとりあえず午前中だけ行かせていたのですが、午後もあるとクラスの子に聞いて、行きたいと言い出しました。慣れない子育てに疲れてきた母は、よし、一日中預かってもらえるぞ、とほくそ笑みながらla maîtresse(先生) に話したら、C'est bien! とニコニコうれしそう。しかし、なんと、 «Mais, il n’y a plus de place à la cantine.» (でも給食は席がもうありません)と言われてしまいました。えっ!?給食無し?フランスは子育て環境が整っていると信じておりましたが、意外な落とし穴が待っていました。トマの l’école は朝 8:45に門が開き、9:00 からクラスが始まります。そして 11:45 にまた門が開くので、低年齢の子など、la matinée(午前中)だけ来る子や、家で le déjeuner (昼食)をとる子の親達が迎えに行き、l’après-midi(午後)も来る子は 14:00 からの la sieste (お昼寝)に間に合うようまた13:50頃やってきます。フランスでは企業でも昼休みが2時間あるところが普通で、職場がそれほど遠くない人は昼休みに家に帰る人も多く、昼間っから皆揃って食事をとり、またそれぞれ学校や仕事に行くという家族も珍しくありません。しかし、トマのl’école は、友達の子どもと同じ所に入れたという事情もあり、大人がさくさく歩いてun quart d’heure (15分)。もれなくルカもついて来るし、わざわざお昼ご飯を食べに帰るのも面倒な距離です。そんな訳で、朝一度帰って、des sandwichs(サンドイッチ)を作り、11:45にお迎えに行き、近くの公園で3人で食べて、そのまま13:45まで遊び、また l’école に連れて行き、ルカと2人で一旦帰り、そしてまた17:00に迎えに行くという、一日に la poussette(ベビーカー)で3往復もする羽目になってしまいました。今の所お天気がいいのが幸いですが、雨が降ったらお休みにするつもりのハメハメハな母です。ところで des sandwichs の中身はというと、du jambon(ハム), des tomates, de la salade, de la terrine(テリーヌ;カモなんかが美味しい!), des œufs durs (ゆで卵), des surimis(カニかまぼこがこんな風に呼ばれてます)なんかが我が家の定番です。la baguette (バゲット、いわゆるフランスパン)は固くて嫌だとトマが言うので、du pain de mie(食パン;日本のより2周りほど小さく、8枚切りよりやや薄いです)を使ったりしていましたが、最近は la mâchoire (あご)が強くなったのか、la baguette でも C'est bon! と言って食べています。ともあれ、vacances に入り、私のベビーカーマラソンも一休み。サンドイッチ作りも一休みです

glycine:藤

藤の花と言えば、藤娘や藤棚、藤あや子(?)など、和風なイメージですが、フランスでもたくさん植えられていて、今がちょうど花盛り。写真のように、家の壁伝いに植えられていることが多く、街角に良い香りを漂わせています。

その他、春の花と言えば日本でもおなじみの la tulipe (チューリップ)、ゴッホの絵で有名な l’iris (アイリス;アヤメ、花菖蒲の仲間)、フランスの街路樹の代名詞 le marronnier (マロニエ) の花もきれいです。

その中でも、私が好きなのは le pissenlit(たんぽぽ)に混じって公園や庭の芝生の間に咲いている la pâquerette(デージー、ひな菊)。日本でよく見る園芸種よりかなり小ぶりな野生種で、ささやかながらたくましそうなところが何とも言えません。Pâques(復活祭/イースター)の頃に咲くことからこの名がついたとのこと。

今年の復活祭は今週の日曜日、24日です。息子の幼稚園もヴァカンスに入ってしまいました。ようやく慣れてきたところだったので少し残念ですが、1週間海辺の家族のところへ行く友人達の留守宅を預かることになったので、息子達と一日中大きな庭で遊んでいます。今朝はルカがたんぽぽの綿毛を口にぱっくり入れてしまい、本人も私もびっくりでした・・・。

coup de pied

donner un coup de pied:蹴る
夜中にルカのキックを受けて、 «Lucas m’a donné un coup de pied!» (ルカが蹴った)とトマが目を覚ましました。何故かフランス語には「蹴る」という動詞がなく、un coup (打つこと)を donner(与える)という組み合わせでこの動作を表します。不思議ですね。ただ、 サッカーなどのボールを蹴ることは、英語のshoot から来た shooter を使うことも多いようです。 さて、この coup ですが、クーデター(coup d’État)のクーです。実際の発音はあまり伸ばさず、「クデタ」の方が近いですが、世界史のテストでは×なのでしょうね。また、pied ではなくmain(手) にして «donner un coup de main» となると、パンチをすることではなく、手助けすることになり、 «donner un coup de fil/un coup de téléphone» は電話をかけることになります。ちょっと一杯飲むことは boire un petit coup、こぼしてしまったら passer un coup de chiffon(さっと雑巾で拭く)すればいいので、coup de colère(かんしゃく)を起こさないようにしましょう。

école maternelle:幼稚園

日本では通常、共働きの家庭は保育園、お母さんが専業主婦の家庭は幼稚園、と子どもの行き先が分かれますが、フランスではみんな l’école maternelle に行きます。 通常3歳から6歳で、その後は l’école primaire (小学校)に入ります。l’école maternelle の受け入れ条件がおむつがとれていること (être propre) らしく、9月の新学期に合わせて親は必死でトイレットトレーニングをするとか。それはさておき、今日から我が家の長男トマもl’école maternelle に行くことになりました。おむつは取れており(彼の名誉のために、念のため・・・)4歳なので la moyenne section という4〜5歳の子が入るクラスに入れてもらいました。心配しながら迎えに行くと、«J’ai passé une bonne journée!» (良い一日を過ごしたよ!)とニコニコ顔。いつの間にか成長した息子の姿に、目頭が熱くなる母でした。

bouche d’incendie:消火栓


フランスに初めてやって来た頃、歩道の端にあるこの赤いものがとても気になりました。ほどなくune bouche d’incendie (une bouche (口)、l’incendie (火事) )だということを教えてもらったのですが、このレトロな感じの何とも言えない形が、古い町並みにマッチしていて好きでした。そして15年ほど経った今、我が家の息子達もどうやらこれが気になるらしく、立ち止まって遊んだり、道々数えたりしています。誰でも気になるものなのか、遺伝なのかは分かりませんが、同じものが好きというだけで頬が緩む母心です。さて、une bouche は口のことですが、火山の噴火口(la bouche d’un volcan)や換気口(la bouche d’air)などにも使われます。日本もフランスも発想は同じなのですね。ちなみに動物の口は une gueule, 鳥のくちばしは un bec と言い、俗語で人間の口にも使われます。

manège:メリーゴーランド


フランスの街のちょっとした広場でよく見かけるのが un manège です。日本の遊園地にあるような立派なものより2周りも3周りも小さなもので、回転木馬と言う方が似合うようなものですが、un cheval(馬)や une voiture (車)、un canard (アヒル)や un cygne (白鳥) などに乗った子ども達の笑顔はどこの国も共通なようです。ところが、先日おもしろい場面に遭遇しました!なんと、お巡りさん達 (des policiers) が開店準備中のこの le manège に乗っているではありませんか!ちょっと同僚達とふざけていたのだと思いますが、アッという間に人だかりができて、写真撮影に応じてくれていました。お茶目ですね。

chauve-souris:コウモリ

ある日の petit-déjeuner (朝食)の時のこと。のんびりコーヒーを飲みながらmamieと話している tonton Arno(パパの弟のこと。tonton はoncle(おじさん)の幼児語)の頭の上にパパがルカ(次男1歳)を載せました。するとArnoが «Enlève-moi cette chauve-souris!»(このコウモリをどけてくれ!) と 言いました。特に深い意味はなかったのですが、トマがこの une chauve-souris という言葉がとても気に入ったようで、それ以来意味もなく «une chauve-souris!» と言ってゲラゲラ笑っています。 それにしてもコウモリさん、chauve (ハゲた)souris(ネズミ)って、ひどい名前をつけられたものです。確かに顔はネズミっぽくて、毛も羽もありませんが、キーキーいつも怒っているのは、この名前が気に入らないのかもしれませんね。 

le séisme

le séisme :地震
地震というと、 «le tremblement de terre» と習いますが、こちらでは «le séisme du Japon»と報道されている方が多いです。意味は同じですが、こちらの方が少し学術的な言い方のようです。時間、紙面が限られているので、なるべく短い言葉の方が好まれるということもあるのでしょう。ちなみに余震は une réplique です。言い返す、反撃する、複製するという意味の動詞 répliquer の名詞で、美術の世界での複製レプリカも同じ単語です。我々人間は大きな自然災害に対し、反撃どころか、言い返す言葉もありませんね。これを機会に社会全体が価値観などを見直すことができると良いのにな、とささやかに願っております。

dormir à poings fermés:ぐっすり眠る

大はしゃぎで mémère (曾祖母;「おばあちゃん」の古い言い方) の家の庭でシンケンジャーやウルトラマンごっこをして走り回っていたトマ(長男4歳)。昼寝もしないで遊んでいたので、案の定帰りの車の中で眠りこけてしまいました。祖父母の家に着いてもまだ目が開かないので、そのままベッドに寝かせておきました。その様子を見に行ったmamie(祖母)の一言。 «Il dort à poings fermes!» poing はこぶし、げんこつのこと。目だけでなく、手までぎゅっと結んで眠っている、というイメージでしょうか。口は開いていましたが・・・。

le rapatriement

le rapatriement:本国送還、引揚げ
今回の東日本大震災では、フランス政府が «l’avion de rapatriement» まで出して日本に長期・短期問わず滞在するフランス人達に帰国を促しました。la patrie は祖国、母国、本国のこと。そこを離れるのは s’expatrier、そしてまた引き揚げて本国に帰るのは se rapatrier です。そんな我が家も先週フランスにやってきました。私にとっては l’expatriation. なぜかこちらは語尾が -tion ですね。フランス語のやっかいなことろです。ともあれ、le rapatriement の日を楽しみにしつつ、フランスからちょっとした一言を紹介していこうと思います。    

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