Notre Dame est en feu ! (ノートルダムが燃えています!)
月曜日、パリの la cathédrale de Notre-Dame (ノートルダム大聖堂) で大きな un incendie (火災) が起きました。夜を徹する消火活動の末、ようやく火曜の朝に鎮火されましたが、un bâtiment saint (神聖な建築物) であるだけでなく、un symbole de Paris (パリのシンボル) , un symbole de la France (フランスのシンボル) であり、850年の歴史を誇る、それ自体かけがえのない une œuvre d’art (美術作品) であるこの la cathédrale がここまでの un dégât (被害) を受けたことに、les Parisiens, les Parisiennes (パリ市民) のみならず、多くのフランス人、そして世界中の人々がショックを受けていることと思います。
もちろん、私自身何度か足を運んだ場所なので、les flammes (炎) が上がる映像に目を疑ったと同時に、大きな衝撃を受けましたが、死傷者が出なかったこと、la structure (構造部分) は倒壊を免れたこと、les trésors (宝物) は無事に安全な場所に運び出されたことに少しホッとしました。ちなみに、les trésors の中には、la sainte Couronne (イエス・キリストが十字架にかけられた際に被っていたとされるいばらの冠), la tunique de saint Louis (ルイ9世がこのいばらの冠をパリに持ち帰った際に着ていたとされる上着) , un morceau de la Croix (キリストがかけられた十字架の一部) や un clou de la Passion (キリストが十字架にはりつけにされた際に使用された釘) などが含まれるそうです。 一体どんな物なのか、これもちょっと、気になりますね。
Le président Emmanuel Macron (エマニュエル・マクロン大統領) は
”Nous rebâtirons la cathédrale Notre-Dame plus belle encore.” (我々はノートル・ダム大聖堂を、さらに美しく再建する) 、”d’ici cinq années” (5年以内に)、
と話しており、すでに des fortunes françaises 仏富豪や企業、行政機関が相次いで支援を表明し、les dons 寄付金の総額はおよそ7億ユーロ(約880億円)に達しているとのこと。こうしてこのブログを更新している間にも世界中から les dons が集まっていることでしょう。
ただ、これらの企業には des réductions d’impôts de 60 % (60%の減税) という優遇措置があるそうで、それに対しての批判も噴出しています。富の不平等と低所得者層の窮状に注目が集まるフランスでは、その一部が貧困層支援に使われるべきではないかとの声が上がっているようで、その批判を受けて、税額控除の権利を放棄すると表明する企業も出てきています。
個人的には、こんなに短期間でこれほどの巨額の資金が集まったことに、この la Notre-Dame が人々にとっていかに大切な存在であるかがうかがえ、単純に感動し、分裂気味のフランス社会が再び la solidarité (連帯感) を持つきっかけになってくれたらいいなと思っていたのですが、なかなか難しいですね。
また、5年というのは難しく、数十年はかかる、との専門家からの指摘もあるようですが、le premier ministre (首相) の Édouard Philippe は17日、la flèche qui s’est effondrée (崩壊した尖塔) の再建用デザインを世界中の建築家から公募する計画を発表しました。
巨額の富がどのように使われるのか、la reconstruction (再建) には何年かかるのか、そしてどんなデザインになるのかわかりませんが、とにかく首を長くして待ちたいと思います。