le japonisme

珍しくフランスに行ったのに、ネタが la lunette だけでは寂しいので、 
再び、今更ながらのフランスのお話です。
久しぶりのフランスには、所々に le Japon が溢れていました。

シャツの特徴としてこれは・・・

子ども達に欲しいか聞いたら「いらない」と即答されたTシャツ


味わい深いのもあります


靴下 ご贈答用でしょうか




カッコイイのか悪いのか、ちょっとよくわかりません・・

別のお店。なぜか命令形
私の愛飲する bière も極度乾燥

結構いいお値段です



私が学生時代を過ごした20数年前にも、街で日本語の表記を多少は見かけることがありましたが、それはどちらかというと l’exotisme (エキゾチスム・異国趣味) によるものようででした。それに対し、現在は日本語の表記が cool (カッコイイ) とみなされているようです。日本人としては嬉しいことですね。
日本でも、英語やフランス語が書かれた des tee-shirts (Tシャツ) des sacs (カバン) des boutiques (お店), des emballages (包装) partout (至る所) にありますが、des anglophones (英語話者) des francophones (フランス語話者) はこんな気分で見ているのでしょうか。
日本びいきの方がフランスにも増えていると見えて、la culture japonaise (日本文化) を紹介したり体験できたりするイベントも多いようです。

このような、いわゆる「日本趣味」は le japonisme といい、19世紀にヨーロッパ中で大流行しました。Claude Monet (クロード・モネ)  Vincent Van Gogh (ゴッホ) のような les peintres (画家) les estampes (浮世絵) を収集したり、reproduire (模写) したりしたことは有名ですが、現在でも、例えば Louis Vuitton damier : ダミエのシリーズは市松模様に l’inspiration (インスピレーション・着想) を得ているそうで、la culture japonaise は世界的にも様々な分野で影響を与え続けていると言えるでしょう。なんだか誇らしいですね。 


幼い頃から la culture européenne (ヨーロッパ文化に憧れて、渡仏までしてしまった私ですが、de l’extérieur (外から眺めてみると、逆に自分の国の良さが見えたものです。son propre pays (自分の国), sa propre culture (自分の文化のことは、普段はあまり意識しないで過ごしがちではないかと思います。今一度、足元を見つめ直すのもいいかもしれませんね。最近、長男に勧められて戦国武将の物語にはまっている私ですが、今年の学びの秋の le sujet (テーマは、la culture japonaise, l’histoire japonaise (日本史にしようかなと思っております。

おまけの photos 


日本食屋さん、お寿司も丼も、なんでもありです
おにぎりが可愛いです

懐かしい!!
空港の売店にあった柔道の雑誌
フランスでもブームは去りつつあるのでしょうか 
かなり値引きされてます (涙)

lunette

もう9月も終わりますね。そんな今頃 les vacances d’été (夏休み) の話ですみません。今年の夏は久しぶりにフランスに行ってきました。2011年の le tremblement du terre (地震・震災) 以来なので、実に7年ぶりだったのですが、まず最初に「あ、フランスに来たんだな」と感じたのが、à l’aéroport (空港) les toilettes (トイレ) に入った時。
座るところに、アレがないんです! la lunette (便座) が!


一般家庭用の les toilettes にはもちろんありますが、les lieux publics (公共の場所) un café (カフェ) などでは、ただぽっかり un trou () があり、le couvercle (ふた) はもちろん、la lunette もないことがよくあります。そもそも日本のものより高さがあることが多いので、少々 les cuisses (太もも) が辛いことも・・・。フランスの人々は密かに毎日 le squat (スクワット) をして鍛えているのでしょうか。

ちなみに、「メガネ」のことも les lunettes と言いますが、こちらは droite () gauche () と二つ les verres (レンズ) があるので常に複数形です。ちなみに les toilettes も一つでも必ず複数形ですね。 そして、便座の方は la lunette des cabines la lunette des toilettes と言うこともあります。


それにしても日本の les toilettes は本当に confortable (快適) だなあと、つくづく思った久々のフランスでの vacances でした。ようやく朝晩は涼しくなり、la lunette のひんやりした肌触りに秋を感じるこの頃。そろそろ la lunette chauffante (温熱便座) にスイッチを入れようかと思っています。久々のブログがこんなネタですみません。     

grand changement

エフィを開校して10年になります。そんな節目の年に、期せずして le déménagement (引っ越し・移転) をすることになったこの春。新しい教室に移ってもうすぐ2ヶ月になります。もう随分前からここにいる感じがして、まだ2ヶ月しか経っていないなんてちょっと信じられないのですが、この春は身辺に色々なことがありすぎて、la notion du temps (時間の感覚) がおかしくなっているような気がします。
本当に、公私共に大変なことがたくさんありました。自分一人では抱えきれず、投げ出したくなることもありました。でもたくさんの人に支えられ、なんとか乗り切れたこと、心から感謝しています。les mots d’encouragements (励ましの言葉)les mots de sympathie (共感の言葉)、そっと見守ってくれる目。そんな小さな支えも、大きなエネルギーになりました。

そんな時にふと出会った言葉があります。

「大変」というのは、grand (大きい) changer (変わる) の組み合わせ。「大変」な時
は、大きく変わる、変えるチャンスだと思ってかんばろう。

自分の身に降りかかった des problèmes, des difficultés, des ennuis (大変なこと) を恨んで、des plaintes, des mécontentements (不平不満) を言っていても始まらない。これはune chance, une opportunité (チャンス) だと思って、とにかく前を向いて歩いて行こう。そんな気にさせられました。

実はまた次々と un grand changement がやってきており、ついつい下を向いてしまうのですが、度重なる des catastrophes naturelles (自然災害) で大変な思いをされている方々を思うと、そんな甘えたことは言っていられないと反省させられます。自然の力の偉大さ、恐ろしさに言葉もありませんが、どんな些細なことでもいいので、被災地の皆さんに、un bon changement (良い変化) が訪れることを切に祈ります。そして、私も前を向いて頑張って行こうと思います。

la nouvelle EFY (新しいエフィ) もどうぞよろしくお願い致します。






cauchemar


 日曜日、上野の科学博物館へ「古代アンデス文明展」を見に行ってきました。

子ども達が Les mystérieuses cités d’or (日本名:「太陽の子エステバン」直訳:「謎の黄金都市」) という、la civilisation des Andes (アンデス文明) を題材にしたフランスの古い les dessins animés (アニメ) が好きなので、興味を持つかと思ったのです。

 案の定、les masques en or (金のマスク) や l’écriture (文字) の代わりに les informations (情報) を残し、伝えるために使った les nœuds (結び目) などに興味津々。

les momies (ミイラ) や les crânes (頭蓋骨) などもあったため、怖がらないか少々心配でしたが、平気そうだったので、大きくなったもんだとホッとしておりました。

でも、 le lendemain matin(翌朝)、次男が、
「昨日は、ミイラとかガイコツの夢を見るんじゃないかって心配で、なかなか眠れなかったよ」

と言うので、やっぱり怖かったんだなと思いつつ、
「で、大丈夫だった?何の夢見たの?」
と尋ねると、

「宣伝ばっかりやってたから、夢なんか見れなかった」

「宣伝??何の宣伝?」

「『ミイラ展ですよ〜。面白いから見ていって〜!』とか、『ガイコツ安いよ〜。1ついかがですか〜?』とか、そういうやつ」


 ぷぷぷ。結局バッチリ見てんじゃん、夢。

 でも、des cauchemars (悪夢) ではなく、本人は怖い思いをしなかったようなので、よかったことにしましょう。   

 ご興味のある方は、2/18までなので、お急ぎ下さいませ。des cauchemars か des publicités (宣伝) 見ちゃうかもしれませんが・・・。

https://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2017/andes/

communication

遅ればせながら、
Je vous souhaite une bonne et heureuse année 2018 ! 
(2018年が皆様にとって良い年でありますように)

さて、仕事柄なのか、la communication (コミュニケーション) の大切さ、難しさについて考えることが多いです。

une île inhabitée (無人島) にたった一人で暮らす訳でない限り、生きていく上で indispensable (必要不可欠) なのことではないでしょうか。

どんなに腕のいい un médecin (医者) でも、les patients (患者) や les infirmières (看護師) との la communication がうまくできなければ、良い médecin とは言えないと思います。

また、もちろん分野にもよりますが、世の中で高く評価されるのは、きちんと挨拶ができるとか、誰にでも気持ちの良い話し方ができる、そして「ホウレンソウ:報告・連絡・相談」がきちんとできる、communication 能力が高い人だと、人事関係の仕事をしている友人が言っていました。特に組織の中ではそうでしょう。

la communication というのは、communiquer:伝える、知らせる、共にさせる、通じる、といった意味の動詞の名詞形です。les sentiments (感情) や les informations (情報) を伝える l’outil (道具) は、やはり la langue (言語) , les mots (言葉)ですね。

でも、同じことを言っても、その la manière de dire (言い方) ひとつで、相手を喜ばせたり、不愉快にさせたりするもの。 

年末年始に la ville natale (生まれ故郷) に里帰りをされ、une fête des anciens camarades de classe (同級会) で懐かしい再会を楽しまれたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
気心の知れた les camarades (仲間) とのおしゃべりは大変楽しいものですが、本人は近況報告のつもりが、聞く方には une vantardise (自慢話) や une plainte (愚痴) に聞こえてしまうこと、また、そうならないように気を遣って疲れてしまうこともあるかもしれませんね。

また、子どもの頃に、お正月の親族が集まる席で大人達に何気なく言われた一言で、深い傷を負ってしまった、という経験も聞いたことがあります。自分が大人になった今、気をつけないといけないな、と思います。
フランス語にも、「からかう」意味の taquiner という動詞があります。悪意はなく、親しみを込めてからかうことなのですが、これも、場合によっては人を不愉快にさせたり、傷つけたりしてしまうものでしょう。

また、逆に、同じことを言われても、自分の la condition physique et morale (心身の状態) 次第で、受け止め方が全然違うとも言えるかと思います。

人と人との une bonne relation (良い関係) を築く une clé (カギ) となり、と同時に壊してしまう危険もある、この la communication. 

自分が発信する時には、受け止められ方に気をつけて、今一度、les mots, les paroles (言葉) の持つ力、大切さについて考えないといけないと、言語を扱う仕事をするものとして、そしてこの社会に生きる一人の人間として、考えた新年の始まりでした。そして、自分は何でも素直に受け止められるよう、なるべくいつも良い la condition physique et morale でいたいなとも思います。


今年も皆様が良い communication をされますように。
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