エフィ・フランス語教室代表の Kyoko です。 日常生活の中のちょっとした単語や表現を 楽しいエピソードを交えて紹介します 
l’impression
お食事中の方には失礼致します。2歳の次男ルカはまだ des couches culottes (パンツタイプの紙オムツ) をしているのですが、popo (ウンチ) が出た時には「popo 出たよ」と教えてくれますし、pipi (おしっこ) でいっぱいになった時には「パンツぱんぱ〜ん」と自分の la couche culotte を叩いたりします。でも、いつもとは限らず、出掛けた時など、ずぼらな les parents (両親) がうっかりしている間に大変なことになっていたりもします。
そして hier matin (昨日の朝) のこと、le petit-déjeuner (朝ごはん) を la cuisine (台所) から la table (テーブル) に運んでいると、ルカの背後からむ〜んとお馴染みの l’odeur (匂い) が漂ってきました。「ルカくん popo 出た?」と聞くと、「出てない」とすっとぼけるので、「ちょっと見せて」と開けてみるとやはりしっかり出ています。「じゃあ、このパンツの中の茶色くて臭いものは何ですか?」と聞くと、「気のせいで〜す。」 一体、どこで誰の言葉を聞いてこんなことを覚えたのかは謎ですが、 ずいぶん立派な「気のせい」が出てすっきりした様子でした。
ちなみに「気のせい」をフランス語にすると、« Ce n’est qu’une impression. » もしくは « Ce n’est qu’une illusion.» 直訳すると、「それはただの印象/錯覚に過ぎません」となります。impression は、日本でも有名な印象派 « impressionnisme » の中に隠れている単語ですね。illusion は日本語でも「イリュージョン」とカタカナで使われたりすることがありますが、幻や錯覚、勘違いのことです。ne 〜 que は「〜しかない、〜に過ぎない」という制限を表し、ne を使いますが否定文ではありません。こちらも2歳余りの子どもの口からは到底出そうもない表現です。 ちょうどルカは何でもイヤイヤのいわゆる「魔の2歳児」。泣き叫んでどうしようもなく、これがただの impression, illusion ならいいのにな・・・と、願うことがしばしばある今日この頃です。