l'allergie


まだまだ朝晩冷え込むことはありますが、かなり le printemps (春) らしくなってきましたね。le froid (寒さ) が苦手な私にはうれしいことですが、le printemps と言えば la pollen (花粉)、この la saison (季節) が苦手という方も多いのではないでしょうか。かく言う私もその1人、実は écolière (小学生;男性形は écolier ) の頃から悩まされています。かかりつけの le docteur (お医者さん) に「大人になったら治るよ」と言われて早数十年。恐らくまだ大人になりきっていないのでしょう。
la France に留学中は全く symptôme (症状) が出ず、帰ってきてからしばらくは軽かったのでこのまま治るかと期待していたのですが、体質は変わらないのか、ここ数年また le nez (鼻) と  les yeux (目;単数は un œil, 複数になると des yeux と形がすっかり変わります) がムズムズするようになってきました。
さて「花粉症」という言葉そのものはフランスにはありませんが、l’allergie aux pollens (花粉アレルギー)、もしくは形容詞を使って « être allergique aux pollens » (花粉アレルギーです) という言い方をします。 le Japon にきて、allergique aux pollens になってしまう des Français (フランス人) も意外と多いようで、エフィにも鼻声を出している先生がいます。少々気の毒ですが、これも « Si tu es à Rome, vis comme les Romains.» (ローマではローマ人のように暮らさねばならない=郷に入りては郷に従え) でしょうか。« Si tu es au Japon, vis comme les Japonais.» ですね。
ところで、我が家でも、2歳の次男のルカが la semaine dernière (先週) あたりから毎朝目やにを出し、鼻水をたらしています。la toux (咳) や de la fièvre (熱) といった風邪の les symptômes はないので、鼻を拭いてやりながら「ルカは花粉症なのかなあ」と独り言のように言うと、「うん、ルカくん、かぷんちょ!」とうれしそうに答えてくれました。もうしばらく辛い季節が続きますが、全国のかぷんちょの皆様、お大事になさって下さい。

la sauterelle


我が家の子ども達は2人とも les livres (本) が大好きです。夜寝る前は、ほぼ tous les jours (毎日) 1人1冊好きな un livre を選んで読んでもらい、« Bonne nuit » (お休みなさい)と言ってお布団に入ります。
le bain(お風呂) や le brossage des dents (歯磨き) などの手際の善し悪しで、寝る前のこの貴重なひと時が長くなったり短くなったりするので、いつもより多めに読んでもらえる時は大喜びですが、ぐずぐずしていて、« Pas de livre ce soir ! »(今夜は本無し!)なんて叱られながら半べそで眠ることも。

les favoris (お気に入り) は様々ですが、2人とも好きな le livre の1つに « imagerie des animaux » という、les animaux (動物;animal = 単数形、animaux = 複数形 ) をかなりリアルな des images (イラスト) と短いテキストで紹介したものがあります。
les lions (ライオン) や les pandas (パンダ)、les ours (クマ) などの les animaux sauvages (野生動物) の他、les dauphins (イルカ) や les pingouins (ペンギン) などの海の仲間、les oiseaux (鳥) や les insectes (昆虫) なども出て来ます。une histoire (お話、物語) ではなく、しかもページ数が多い le livre なので、たいていは適当に選んだ見開き2ページか4ページ、つまり2〜4種類の animaux について読んでやるのですが、意外と知らないことも多く、親も一緒に楽しめます。

そして先日、ここ読んで、とトマが持って来たのは la sauterelle (バッタ) のページ。鮮やかな vert (緑) の la  sauterelle の下にはこう書いてありました。
    
"A la fin de l’été, elle pond, en général dans le sol, puis meurt." (夏の終わり、バッタは土の中に卵を産み、そして死んでしまいます)

それを聞いた途端、みるみるトマの表情が暗くなり、 « Alors, les bébés sauterelles ne voient pas leur maman ? » (じゃあ、バッタの赤ちゃんは お母さんに会えないの?)と今にも泣き出しそうな顔で聞いてきました。とっさのことで、私も何と言っていいのか分からず、「でもトマみたいな優しいお兄ちゃんバッタがたくさんいるから、きっと寂しくないよ。大丈夫」などと取り繕ったのですが、その晩は悲しそうな顔のままお布団に入り、今でも時々思い出したように可哀想な les bébés sauterelles の話をします。

le travail (仕事) との両立に悩み、やれ自分の時間がないだの、やれ親の言うことを聞かないだのグチを言ってしまうこともしばしばですが、自分の子どもを自分で育てることができるというのは、本当はとても幸せなこと。1年前のあの日あの時、お母さんを呼びながら息絶えたかも知れない小さな命、les mamans sauterelles のように可愛い我が子を残して逝ってしまった命を偲び、色々な事情で今も離れて暮らすご家族の心情を思いつつ、今、ここで、大切な la famille (家族) と共に生かされていることに心から感謝したいと思います。

l’impression



 お食事中の方には失礼致します。2歳の次男ルカはまだ des couches culottes (パンツタイプの紙オムツ) をしているのですが、popo (ウンチ) が出た時には「popo 出たよ」と教えてくれますし、pipi (おしっこ) でいっぱいになった時には「パンツぱんぱ〜ん」と自分の la couche culotte を叩いたりします。でも、いつもとは限らず、出掛けた時など、ずぼらな les parents (両親) がうっかりしている間に大変なことになっていたりもします。


そして hier matin (昨日の朝) のこと、le petit-déjeuner (朝ごはん) を la cuisine (台所) から la table (テーブル) に運んでいると、ルカの背後からむ〜んとお馴染みの l’odeur (匂い) が漂ってきました。「ルカくん popo 出た?」と聞くと、「出てない」とすっとぼけるので、「ちょっと見せて」と開けてみるとやはりしっかり出ています。「じゃあ、このパンツの中の茶色くて臭いものは何ですか?」と聞くと、「気のせいで〜す。」 一体、どこで誰の言葉を聞いてこんなことを覚えたのかは謎ですが、 ずいぶん立派な「気のせい」が出てすっきりした様子でした。


 ちなみに「気のせい」をフランス語にすると、« Ce n’est qu’une impression. » もしくは « Ce n’est qu’une illusion.»  直訳すると、「それはただの印象/錯覚に過ぎません」となります。impression は、日本でも有名な印象派 « impressionnisme » の中に隠れている単語ですね。illusion は日本語でも「イリュージョン」とカタカナで使われたりすることがありますが、幻や錯覚、勘違いのことです。ne 〜 que は「〜しかない、〜に過ぎない」という制限を表し、ne を使いますが否定文ではありません。こちらも2歳余りの子どもの口からは到底出そうもない表現です。 ちょうどルカは何でもイヤイヤのいわゆる「魔の2歳児」。泣き叫んでどうしようもなく、これがただの impression, illusion ならいいのにな・・・と、願うことがしばしばある今日この頃です。
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