bonnes résolutions

早いもので1月も半ばとなりました。遅ればせながら明けましておめでとうございます。新しい年も素晴らしい年になりますこと、お祈り致します。
Je vous souhaite une belle et heureuse année 2020. 

年の始めには、いわゆる de bonnes résolutions を決めるのがフランスでの une coutume (習わし) です。 une résolution とは「決意、決心」のこと。新しい年に取り組みたいこと、逆に辞めたいことなどを考えて決めることです。

これは日本でもやりますね。
私も à l’école primaire, au collège (小学生・中学校で) の冬休みの宿題の定番で、しかも中学生の時には l’envoyer au professeur par la poste pendant les vacances (冬休み中に先生に郵送するというのが la condition (条件) でした。
確か先生のご自宅に送っていたはずですが、今では考えられませんよね。休み中にも関わらず correction (添削) する先生も大変だったと思います。

それはさておき。去年、いや、ここ数年を振り返ってみると、反省することが山積み。今年こそは!と思う年の始めでございます。それを踏まえるような踏まえないような、今年の de bonnes résolutions はこんな感じです。

    • faire du sport une fois par semaine (週に1回スポーツをする)
    • lire deux livres par mois (月に2冊本を読む)
    • ne pas regarder mon smartphone une heure avant de me coucher (寝る1時間前はスマホを見ない)
    • essayer de garder la bonne humeur (機嫌よくいるよう心がける)


心身の健康を第一に、今年も頑張っていきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願い致します。

égalité hommes-femmes


先日、Maison franco-japonaise (日仏会館) 主催の concours de français (フランス語コンクール) がありました。

今年で12回目を迎えるこのスピーチコンテストは、le niveau intermédiaire (中級) と le niveau supérieur (上級) の2つの部門があり、毎回それぞれにle sujet (テーマ) が設けられています。

今年は le intermédiaire が
Qu’attendez-vous de l’ère Reiwa ? (「令和」時代にあなたは何を期待しますか?)、
le niveau supérieur は
L’égalité hommes-femmes au Japon. (日本における男女平等について) でした。

今年は72名の応募があったそうですが、厳しい書類審査を経て、EFYから2名の finalistes (決勝進出者) が出たので、私も応援に駆けつけました。今回の finalistes は intermédiaire が6名、supérieur が9名の、合わせて15名。ちなみにefy生の2人は共にsupérieur へのエントリーで、1人は日本フランコフォニー推進評議会賞、もう1人は最優秀賞である日仏会館理事長賞に輝きました。大変嬉しく、また誇らしい気持ちでいっぱいです。

また、私自身、様々な des avis (意見), des points de vue (視点・観点) を聞いて、大変刺激を受けました。そして、改めて、外国語を学ぶことは、異なる文化、様々な考え方に触れるきっかけとなり、視野を広げることに繋がると実感しました。外国、特に欧米諸国を礼賛するということではなく、自分の常識は世界の常識ではない、世の中には色々な人がいるのだ、ということを肌で感じることで、本当にそれでいいのか?このままでいいのか?と、些細なことにも疑問を持ち、改善、向上を試みることが、より良い未来を作るのではないかと思っています。日本国内はもちろん、世界規模で解決しなくてはならない問題が山積みの現代。一人一人が当事者意識を持って、小さなことからでも改善していくことを願っています。

さて、今回の le niveau supérieur のテーマ、L’égalité hommes-femmes au Japon.

「男女平等」という le slogan (スローガン) が声高に唱えられた時期を経て、今や当たり前の概念になっている気にさせられますが、女性の社会進出が OECD 29 ヶ国で 28 位( 2017 年)という現状を考えれば、日本には今だに根強い男尊女卑があることを思い知らされます。

コンクールでは、女性側からの des affirmations (主張) が多いかと思いきや、les finalistes の中に、エフィ生も含め2名の男性がいて、男性側の意識にも変化が起きていることに、une surprise (驚き) と un soulagement (安堵) を覚えました。
les congés parentaux (育児休暇), l'ordre de succession au trône (皇位継承問題), les inégalités de salaires (賃金格差), などに始まり、日常の何気無い言動の中にも、男女不平等に対する無意識下の意識があることを考えさせられる内容もありました。

私自身は、本当は息子が欲しかった父から、comme un garçon (男の子のように) 育てられたため、子どもの頃から「女の子だから」「女の子なのに」という類のことは言われた記憶がありません。それは今思えばかなり有り難いことだったのだと思います。親世代の意識が変わることで、社会が少しずつ変わって行くのかもしれませんね。

また、一般的に男性よりも女性の方が語学が得意な人が多いと言われ、実際に語学を活かした職種で活躍する女性は多いような気がします。

Les langues étrangères peuvent être une arme pour les femmes. (語学は女性の武器になる)

私の周りにも、この武器を活かして闘っている女性がたくさんいます。

des touristes étrangers (外国人旅行客) だけでなく、des résidents étrangers (外国人居住者) が益々増えることが予想されるこれからの日本で、la mondialisation (グローバル化) が進む世界で、しなやかな強さと確かな語学力を持って活躍する女性が増えることを期待します。

regret


旅行好きの父が、先月、ついに遥か遠くに旅立ってしまいました。仏検直前という時期に、急な休講などで大変ご迷惑をお掛けしましたこと、改めてお詫び申し上げます。

奇しくも、その日は l’anniversaire de mon mari (ダンナの誕生日)。contre (反対) とも pour (賛成) だとも言わせる隙を与えずに le mariage (結婚) を決めてしまった娘に対する、最後の la résistance (抵抗) だったのかもしれません。

これからは chaque année (毎年) こんな声が聞こえそうです。
「オレの命日にダンナの誕生祝いなんかやってんじゃないよ」

depuis quelques années (数年前から) 体のあちらこちらに les uns après les autres (次々と) les cancers (ガン) が見つかり、闘病生活をしておりましたし、そもそも un certain âge (それなりの年齢) でしたので、dans un avenir proche (近い将来) こんな日が来ることは覚悟をしていました。

とは言うものの、4月には最後の力を振り絞り、 son dernier voyage à l’étranger (最後の海外旅行) と称して Paris と Londres に行ってきたばかりでしたし、5月の連休に帰った時にはまだ自宅で日常生活を送っていたので、まだまだ大丈夫だと思っていた為、正直なところ、心の準備はあまりできていませんでした。

逆に言うと、あまり長い間苦しむこともなかったですし、最後まで父らしく過ごしていたので、喜ぶべきことなのかもしれません。

ただ、そう思うようにしてみても、親不孝者の娘は le regret (後悔) ばかりです。

J’aurais dû aller le voir plus souvent. (もっと頻繁に会いに行けば良かった)
J’aurais dû lui dire des mots plus gentils. (もっと優しい言葉をかければ良かった)

 “J’aurais dû …” は「~ねばならない」を表す動詞、devoir の条件法過去を使って、「~すべきだったのにしなかった、できなかった 」という後悔を表す言い方です。

でも、quelques jours avant sa mort (亡くなる数日前)、病院で付き添っていた ma sœur (姉) にこう言ったそうです。

「楽しい人生だった。一片の悔いもない。」
フランス語にすると、こんな感じが一番近いでしょうか。

“ J’ai eu une vie bien agréable. Je n’ai aucun regret.”

“aucun” は「どんな〇〇も、一つの〇〇も(ない)」という否定の形容詞です。形容詞なので、後に来る名詞が女性形の場合は “aucune” と女性形になります。

父なりに、色々と苦労もあっただろうし、もっとやりたかったこともあったに違いありません。

でも、それら全てを受け入れて、自分の中で消化し、人生の最期の時にこんな風に言えるのは本当に素晴らしいし、娘としても嬉しく、一人の人間として羨ましいです。

「かく生きよ。」” Que tu vives ainsi.”

そんな大きな宿題を課された気がします。

「やった後悔はだんだん小さくなるけれど、やらなかった後悔はだんだん大きくなる」

そんな言葉もどこかで聞いたことがあります。確かにそうかもしれません。

思い通りになることの方が少ないかもしれないけれど、一度きりの人生、regret のないように生きたいものですね。
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