我が家では、 les enfants (子ども達) を寝かし付ける時に des histoires (お話) を聞かせるのですが、たいてい les livres (本) を1、2冊読んでやって、その後は ipod に入れてある les contes (昔話) を小さな音で流して la lumière (灯り) を小さくします。その日によって、Jacques et le haricot magique (ジャックと豆の木) や Ali Baba et les 40 voleurs (アリババと40人の盗賊) などのフランス語の les contes だったり、カチカチ山や金太郎などの les contes japonais だったりするのですが、最近は特に長男トマが les contes japonais がお気に入りなようで、毎晩 sans se lasser (飽きずに) 聞いております。
les contes japonais はトマが誕生した際に、当時 mon mari (ダンナ) が担当していたクラスの les élèves (生徒) の皆さんから un cadeau (プレゼント) として頂いた CD付きの les livres で、2 contes par livre (1冊につきお話2つ) で全部でお話は20もあるのですが、もうほとんど par cœur (そらで) 言えるものもあるほどの熱中ぶり。弟ルカと遊んでいる時も、「よくもワシをだましたな〜!」と意地悪爺さんの la parole (台詞) が飛び出したりします。
先日、用事があったついでに近所の un quartier résidentiel (住宅街) を une promenade (散歩) した時のこと。そこは比較的大きなお宅が多い地域なのですが、中でもとても立派なお宅がありました。トマは立ち止まり、「お母さん、これ、長者の屋敷?」と真顔で聞いてきました。「そうかもね。立派なお屋敷だね」と答えましたが、力持ちの働き者の若者に成長して、是非、長者の娘の婿になって欲しいと願う母です。
それにしても、les contes japonais を大人になって改めて聞いてみると、C’est pas possible! (あり得ない!)と叫びたくなるようなことばかりですが、これがまたなかなか面白いものです。よく登場するのが「子どもが授からない夫婦」ですが、昔も la stérilité (不妊症) はあったのかなと、経験者としてしみじみ思いを馳せてみたり。結果的には様々な形で授かるところをみると、意外と「おばあさん」は今の自分くらいの年齢なのではないかと複雑な心境になったりもします。でも、une pêche (桃) の中から un garçon (男の子) が出てきたり、un bambou (竹) の中から une fille (女の子) が出てきたり、de la crasse (垢) を丸めて un bébé (赤ちゃん) にしたりと、昔の人の想像力の前には、子どもの la déclaration de la naissance (出生届け) は? le registre de l’état civil (戸籍) は?なんて突っ込みも忘れてしまいますね。
さて、いろいろと intéressant (興味深い) ものが多い中で、私が結構好きなのは、さるカニ合戦です。ご存知の通り、cupide (強欲) な le singe (サル) が、le crabe (カニ) からおむすびを横取りした上に、柿を投げつけて殺してしまったため、その les enfants が la vengeance (敵討ち) をするというお話なのですが、それに加担するメンバーと la manière (やり方) が何とも言えません。
さて、いろいろと intéressant (興味深い) ものが多い中で、私が結構好きなのは、さるカニ合戦です。ご存知の通り、cupide (強欲) な le singe (サル) が、le crabe (カニ) からおむすびを横取りした上に、柿を投げつけて殺してしまったため、その les enfants が la vengeance (敵討ち) をするというお話なのですが、それに加担するメンバーと la manière (やり方) が何とも言えません。
まず、le singe の留守宅で、un marron (栗) が囲炉裏の中に隠れ、une guêpe (ハチ) が un seau (水桶、バケツ) の中に隠れ、une bouse (牛糞) が土間に隠れ、臼は sur le toit (屋根) に隠れます。そして le singe が帰ってきて囲炉裏で暖まろうとすると le marron が体当たりして une brûlure (やけど) をおわせ、急いで水で冷やそうと le seau に向ったら la guêpe が刺し、びっくりして家から逃げようとしたら la bouse で足を滑らせ、le toit から臼が落ちてきて、le singe は潰されて死んでしまう、というお話です。
このメンツが集まって la stratégie (作戦) を練っているところを想像すると、何とも surréel (超現実的、シュール) ですが、自分も子どもの頃は、我が家の息子達のように、そんなことなんて全然考えずにお話を聞いていたはずだと思うと、あの pur (純粋な) 、素直な心は一体どこに行ってしまったのだろう、いつからこんなに tordu (ひねた) ものの見方をするようになってしまったのだろうと、一抹の寂しさも覚えます。時には、子どもの頃に戻って素直に le monde imaginaire (想像の世界) に浸るのも、必要なことかもしれませんね。