la sauterelle


我が家の子ども達は2人とも les livres (本) が大好きです。夜寝る前は、ほぼ tous les jours (毎日) 1人1冊好きな un livre を選んで読んでもらい、« Bonne nuit » (お休みなさい)と言ってお布団に入ります。
le bain(お風呂) や le brossage des dents (歯磨き) などの手際の善し悪しで、寝る前のこの貴重なひと時が長くなったり短くなったりするので、いつもより多めに読んでもらえる時は大喜びですが、ぐずぐずしていて、« Pas de livre ce soir ! »(今夜は本無し!)なんて叱られながら半べそで眠ることも。

les favoris (お気に入り) は様々ですが、2人とも好きな le livre の1つに « imagerie des animaux » という、les animaux (動物;animal = 単数形、animaux = 複数形 ) をかなりリアルな des images (イラスト) と短いテキストで紹介したものがあります。
les lions (ライオン) や les pandas (パンダ)、les ours (クマ) などの les animaux sauvages (野生動物) の他、les dauphins (イルカ) や les pingouins (ペンギン) などの海の仲間、les oiseaux (鳥) や les insectes (昆虫) なども出て来ます。une histoire (お話、物語) ではなく、しかもページ数が多い le livre なので、たいていは適当に選んだ見開き2ページか4ページ、つまり2〜4種類の animaux について読んでやるのですが、意外と知らないことも多く、親も一緒に楽しめます。

そして先日、ここ読んで、とトマが持って来たのは la sauterelle (バッタ) のページ。鮮やかな vert (緑) の la  sauterelle の下にはこう書いてありました。
    
"A la fin de l’été, elle pond, en général dans le sol, puis meurt." (夏の終わり、バッタは土の中に卵を産み、そして死んでしまいます)

それを聞いた途端、みるみるトマの表情が暗くなり、 « Alors, les bébés sauterelles ne voient pas leur maman ? » (じゃあ、バッタの赤ちゃんは お母さんに会えないの?)と今にも泣き出しそうな顔で聞いてきました。とっさのことで、私も何と言っていいのか分からず、「でもトマみたいな優しいお兄ちゃんバッタがたくさんいるから、きっと寂しくないよ。大丈夫」などと取り繕ったのですが、その晩は悲しそうな顔のままお布団に入り、今でも時々思い出したように可哀想な les bébés sauterelles の話をします。

le travail (仕事) との両立に悩み、やれ自分の時間がないだの、やれ親の言うことを聞かないだのグチを言ってしまうこともしばしばですが、自分の子どもを自分で育てることができるというのは、本当はとても幸せなこと。1年前のあの日あの時、お母さんを呼びながら息絶えたかも知れない小さな命、les mamans sauterelles のように可愛い我が子を残して逝ってしまった命を偲び、色々な事情で今も離れて暮らすご家族の心情を思いつつ、今、ここで、大切な la famille (家族) と共に生かされていることに心から感謝したいと思います。
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