Tu me manques.:君がいなくて寂しい

今年の夏はダンナが長男トマを連れて début août (8月上旬) から France に里帰りしています。le linge (洗濯物) も激減、les jouets (おもちゃ) の取り合いもなく、平和な毎日。ルカは maman を独り占め、un enfant unique (一人っ子) 気分を味わえるいい機会で、ラブラブな母子家庭生活です。

普段は触らせてもらえないお兄ちゃんの les jouets で遊んだり、お兄ちゃんの les chaussettes (靴下) や les pyjamas (パジャマ) を着てみたり、この間はトマの la crèche (保育園) の体操服の短パンをだぶだぶとラッパーのように履いて行き、les maîtresses (保母さん達) に大受けでした。 (ちなみにトマは110cm、ルカは80cmの服を着ています)

さて、そんな生活も30日に終わるはずでしたが、いろいろな事情で来月の9日に延期になってしまいました。もうすぐ会えると思っていた分、余計に寂しい母です。

英語で言うところの «I miss you.» を、フランス語では tu (君) を主語にして «Tu me manques.» と言います。manquer は「足りない、欠けている」という意味で、転じて「不在によって寂しい思いをさせる」という意味になるので、主語は「不在な人」のほうで「寂しい思いをしている人」が後にきます。 フランス人と恋に落ちても、 «Je te manque.» (あなたは私がいなくて寂しい) などとヌケヌケと言わないように、語順に注意しましょうね!

être malade :風邪を引いている、具合が悪い

なんとかが引く夏風邪を引いてしまいました。今回のはしつこく、2週間経ってもまだ les toux (咳) がすっきりとれません。

«Ton thé t'a-t-il ôté ta toux ?»(君のお茶は君の咳を止めたかい?ôter:取り除く )という早口言葉がありますが、お茶をたくさん飲んでがんばります。さて「風邪を引く」は attraper froid (attraper:つかむ、キャッチする、froid:寒さ)と言いますが、この季節、どちらかというとattraper chaud (chaud:暑さ) と言いたいところですね。

フランス人が日常的によく使うのは «Je suis malade.» という表現です。辞書で引くと malade は「病気の、病んだ」という意味が載っているので、入院するほどの病気に使うのかと思いきや、ちょっと風邪を引いて具合が悪い程度にも使います。

とんでもないことを言ったりしたりする人に対して «Tu es malade?!» (頭おかしいんじゃないの?!) という使い方もします。お盆休みに malade だったにも関わらず、chez mes parents (実家) がある富山まで aller-retour (往復) 1人で運転しました。それこそ、«Tu es malade!?» と言われてしまいそうですね。

風邪は人にうつすと治るといいますが、今日はルカが de la fièvre (熱) を出して la crèche (保育園) から呼び出されました。ルカには可哀想ですが、これで私はよくなるかもしれません。かえって仕事に支障がでますが・・・。

le réveil:目覚まし時計


子どもができてから必要なくなったものと言えば、le réveil です。朝は必ずどちらかに起こされてしまうからです。なぜか二人とも休みの日になると普段よりも早い時間にぱきっと目を覚まして、 «On joue au train?»(電車で遊ぼう) だの «J’ai faim.»(お腹が空いた)だのと言って起こすので、なかなか la grasse matinée(朝寝坊)はさせてもらえません。もうすぐ les vacances d’été (夏休み) 。la grasse matinée をするかわりに、la sieste (お昼寝) を楽しもうと思います。さて、この le réveil という言葉は réveiller (目を覚まさせる、起こす) という動詞から来ており、le réveille-matin (matin=朝) を省略したものです。たいてい複合語が省略されると、後ろの単語だけ消えたりするものですが、なぜか最後の -le も略されて le réveil と短くなってしまっているのが面白いですね。ちなみに le réveille-matin は Antoine Redier という19世紀のフランス人 horloger (時計職人) の une invention (発明) らしいです。昔の人は le réveil がなくても、le chant du coq(雄鶏の鳴き声)や les cloches de l'église (教会の鐘) を聞いて早起きをしていたのでしょうね。今では le portable (携帯電話) を le réveil として使っている人も多いようですが、Antoine さんがタイムスリップしてきたら、びっくりされることでしょう。
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